優れたリーダーが「大丈夫」という言葉を根拠なく使うワケ

危機感を持つことは大切ですが、危機感を全面に出した言葉ばかり使うのは危険だと思います。

「こもままでは大変なことになる」
「ライバルに抜かれてしまう」

事実を確認することは大切ですが、危機感で人を動かすことは危険だと思うのです。
僕もたくさん使ってきました…
今になって振り返ると、その多くは自分が感じている危機感を、社員にも理解して欲しいという思い…孤独から発せられる言葉だったのだと思います。

危機感で煽ると人は動きます。
しかし、いい仕事はできません。単純作業なら良いが、創造的な仕事はできないのです。
危機感に慣れてしまったら動かなくなってしまいます。

リーダーには、孤独を制御する力が求められると思います。
そうすると、使う言葉が「未来志向、勇気づける言葉」に変わります。

僕がお世話になった先輩たちの中に、そういう言葉を使う人が何人もいました。
ある方は、「大丈夫」という言葉を多く使っていました。
特に根拠は言いませんが、その方の言葉を聞くと、何だか勇気が湧いてくるのです。
実際、根拠なんてなかったのだと思います。
やってみなきゃ分かりません。失敗するかもしれません。
でも、そこから学び前に進めば良いということなのだと思います。

失敗といえば、ある先輩は、僕が失敗した時に、「米ちゃん、良かったな。上手く行かない方法が分かって」と言いました。
この言葉にも勇気づけられました。

僕の祖母は「言霊」の達人でした。
僕の父が子どもの頃の話です。
朝、学校に行く時には晴れていた、でも、下校時に雨が降った日があったそうです。
当時は、専業主婦が多かったので、傘を持って迎えに来てくれる母親が多かったのですが、ウチは商売をやっているので、それができません。
父が、「なんで母ちゃんは迎えに来てくれないの?」と抗議をしたら、こう答えたそうです。

「大丈夫、雨ごときで溶けるような弱い体に産んでないから」

これを言われたら抗議する気は失せ、前向きな気持になってしまいます。

僕は、祖母が亡くなるまで、20年ほど一緒に暮らしましたが、とても素晴らしい人間観を持っている人でした。

人間の生命力、もっと言えば万物を信頼しているのです。
何かあって、へこたれても、立ち直る生命力を持っている。
ちゃんと、その様になっていく。
万物には自律的な力が備わっていると、心から信頼しているのです。

心から信頼している人は、変な心配をしたり過保護になったりする事はありません。
だから、子どもや孫を「大丈夫」と言いながら放り出せるのです。

そんな人から発せられる「大丈夫」には、意味を超えた説得力があります。

こんな人が祖母だったことは、僕にとって人生最大の幸運だったと思います。
この精神を多くの方、次の世代に伝えていきたいと思います。

というわけで、今日も大丈夫!

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