「情を報せる」…真の情報管理ができるリーダーが人を育てる

小学生の時に「カニ」というあだ名で呼ばれた男がいました。
手足が細いので付けられたあだ名ですが、本人は気に入っていませんでした。
しかし、その名を付けたヤツのあだ名は「ネギ」で、カニは「ヤツよりもオレの方が高価な食材だから良いや」、と自分に言い聞かせました。
ちなみに「ネギ」の由来は肌の色が長ネギっぽかったからです。

実は「カニ」は僕のことです。

近所の人からはミイラとも呼ばれていた

今、全国多くの小学校であだ名が禁止されています。
禁止の理由を調べたら、「無用に人を傷つけることを防ぐため」とのこと。

ああ…ため息が…
怪我をするからナイフは持たせないという論理か…

ジャイアンが「剛田くん」じゃ嫌だわな…(笑)

これでは一人前は育たないよね。

僕は、あだ名くらい自分たちで決めるべきだと考えます。
ただ、それは同時に、相手を慮る感性の育成とセットにです。

さて、禁止措置は企業でも多く見受けられます。
そのほとんどは経営陣、上司がつくっていると思いますが、中小企業であれば社員さんが自分たちで考えた方が良いと思うのです。

ルールで禁止するのではなくルールで縛らなくても問題が起きない状態を自分たちで作ることができれば本当に自由になれますよね。

さて、それを実現する有効な方法があります。

それは「情」のレベルで物事を理解することです。

事例が分かりやすいと思います。
僕が経営してきた新聞店では、ある時期、新聞の配り間違いが頻発しお客様に迷惑をおかけしていました。
配達員をそれだけ注意、指導してもどこか他人事で「あ、それはすみませんでした…」で終わってしまう。
あまりにミスが多いので「ペナルティ制度」を設けようかと思ったのですが、この問題を一発で解決した幹部社員がいたのです。

何をしたのか?

実は、お客様からクレームを受ける事務員さんが相当なストレスを抱えていました。
電話が鳴るたびに胃が痛くなります。
中には、酷い罵詈雑言、人格否定の言葉を吐く人もいました。

事務員は幹部社員に、「私、とても悲しいんです」と正直に心の内を報告書で伝えました。

幹部社員はその報告書のコピーに「1人1人が考えてください」と書き加え、全配達員に配布しました。

次の日から配り間違いが、5分の1ほどに激減しました。

人なら誰でも、自分の仕事で誰からに喜ばれたいものです。
自分の仕事で悲しむ人がいるなんて、しかも、それが身内だなんて耐えられないと思います。

何かを禁止しようと考える背景には、誰かが困るからという理由があるはずです。

その人の感情が分かると人の行動は変わります。

事実だけでなく感情にフォーカスことで課題解決力は相当に上がると思いますよ。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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