みんなでビジョンを描くから思い描いた未来が現実になる

先日、たくらみ屋の相棒と新春セミナー「ビジョンデザイン研修」の打ち合わせをしていて笑った話があります。

森本:「社長は大阪に行こうと思っているが、社員さんは仙台に行こうと思っている。あるいは、社員さんはどこに向かっているのか分からないまま歩いている、そんなケースが多いのよねー」

僕は、一瞬笑ってしまったが、決して笑い事ではないことに気付きました。

指示ゼロ経営にはいくつかの原則があります。原則とは「これを欠いたら成立しない」という重要な要件ね。
その1つが「人は自分の意思でのみ動く」です。

ただ、これを組織で行うためには行き先が分かっていることが欠かせません。
バラバラになってしまうからです。

意思とは、「自らが参画し喋り考え決めた時」に生まれます。
これは指示ゼロ経営の原則ではなく人間の原則です。

にも関わらず、企業の中にはこの原則に則っていないところが結構あります。
とにかく参画が少ない。
例えば、経営計画発表会です。

喋っている時間を測ると99%が社長です。
「発表会なんだから当然」と言われそうですが、じゃあ、その後に社員さんが参画して喋る時間があるかと言うと怪しい。
せいぜい部長や課長が方針を下に降ろす時に喋るくらい、そんな会社が結構あるのです。

参画不足のひとことに尽きるのです。

新春に行う「ビジョンデザイン」という研修では特別な手法を使い、社員さんも参画してビジョンを描くのですが、やってみると、いかに人によって描く未来が違うかが分かります。

そして参画することでイメージが1つになると同時に、そのビジョンにオーナーシップを持つようになります。
それまで社員さんは「社長のビジョン、会社のビジョン」と他人事のような言い方をしていたのが「我々のビジョン」と言うようになるのです。

一方で、社員さんの側から「ビジョンなんて経営陣の仕事じゃないですか?そんなことまでやらなきゃいけないのですか?」という声があがることがあります。

我々は「当然です」とお答えします。
企業には、社長の思い、みんなが共有する思いがあります。
その上で、「将来、こうなったら良いな」というイメージ、ビジョンがある。
そしてビジョンを実現するための方法、手法があります。

思いやビジョンに参画しないから他人事になる…その状態で日々の仕事をするから仕事の意義が分からなくなるのです。
また、自分で決めたことが何につながるのかが分からないと、どこかズレた意思決定になります。

社長と社員の間に行き先のズレがある、あるいは、社員さんはどこに向かっているのか分からないまま歩いている、そんな状態になっていないかチェックが必要です。

行き先を知っているから「行き方」のアイデアを自分で決めることができるのです。

※記事中のビジョンデザイン研修はこちらです。
2022年1月13日(木)、14日(金)
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