「社長はこうあるべき」を捨てて素の自分を生きる

おはようございます。
僕は20年前に、父の急逝で家業を継ぎました。
その時に、多くの人に「しっかりやれよ!社員と家族の生活がキミにかかっているんだから」と言われ、ものすごく怖くなったのを覚えています。

それで、「社長はどうあるべきか?」を真剣に考えました。
書籍を読んで、世の偉い社長がやっていることを学びました。

「朝、誰よりも早く出社してトイレ掃除をする」
「自分の利益よりも社員の利益を考える」
「創業の理念を重んじ、人間性向上に励む」
「質素倹約を尊び、地味な生活をする」
「服装の乱れは経営の乱れ。社長らしい服装をする」
「休日も遊んでいないで勉強に励む」

で、30代の時の完成形がこれ(笑)

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怪しいヤツじゃん(笑)

そして、ある時にこれらの心得を全部捨てました。全部。
楽しくなかったからです。

確かに、それらは素晴らしことです。
でも、それを楽しくやるのならいいけど、「社長はこうあるべき」に縛られて我慢してやるなら、そんなことはしない方がいいと思ったのです。
もっと、身の丈に合った正直な生き方の方が幸せだと思った。
当時の僕は、社員に、真面目で誠実で、社員思いの社長、自分のことよりも世のため人の為を考える社長だと見られたかった。

だから、クルマはオデッセイだったし、スーツはコナカだし、高級ステーキは社員に隠れて食べていました(笑)
特にステーキ。

質素倹約を貫き、本当にお茶漬けを食っていたら少しはマシだが、「普段からお茶漬けしか食ってません」って顔をして、陰では、脂がしたたるジューシーなステーキを、赤ワインで流し込んでいました。

流し込むって…
だって美味くないんだもん、そんなコソコソ食べるステーキなんて。
そして、「昨夜の接待は大変だった」って顔で出社する。
当時の会社は、そんな僕にピッタリな、こじんまりと小さく硬く、活気のない組織でした。

別に自分だけが幸せになれば良いなんて考えているわけじゃないけど、自分を犠牲にして他人の幸せを考えられるほど、僕は成熟した人間ではない。

だから、僕はキレイ事を言うのをやめましたし、良い社長を演じるのもやめました。
僕の人生のテーマは自由のはずなのに、「社長はこうあるべき」に縛られて、まったく自由じゃなかった自分が嫌だった。
社員の目を気にして、コソコソしている自分が嫌だった。

だから、トイレ掃除も全部やめました。
そっちの方が愉しいし組織も活性化しています。
社長が嫌々やっていたら、そりゃ活性化なんてしないわな。

素の自分を好きでいてくれる仲間がいればいい。
その人たちと共に幸せになりたい。
自分を解放したら、自然とそう思えるようになりました。

弊社の創業者である、僕のおじいさんの話を親戚から聞いたのですが、じいさんが新聞店を始めた理由は、「ペコペコと米つきバッタのように頭を下げなくてよさそうだから」「儲かりそう」という理由だったそうです(笑)

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僕が3才の時に亡くなったから記憶はありません
もちろんそれが100%の動機ではないと思いますが、あえてそれを口にした。
みんなに楽しそうに話していたそうです。
それも本音だし、「共和堂」という名の通り、「みんなで和を創る」という思いも強かった。

気持ちのいい自由人だと思います。
だから、まわりに人が集まった。社員もお客様も。
批判する人もいたけど、じいさんは集まった人をすごく大切にしたそうです。

仮面をかぶった自分のもとに集った人のことを好きにはなれないと思います。
「◯◯でなければならない」「◯◯すべき」で動いていると、人も組織もサビてくる。

「したいこと」を大切にすると、それが自分を活かし、その結果、集まった人も大切にできる。
僕はそう思っています。

あ、家のトイレ掃除だけはしますよ(笑)
だって、これだけ自由にさせてもらっているカミさんが大好きだから。

誰も縛らない、誰にも縛られないあなたが大好きです!

 

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6月23日(火)13:00〜17:00
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