単なる職場のメンバーが同志の関係になるには3つの段階を経る

チームの進化には人間関係の進化段階が関係していると考えています。
最初の段階は、互いが理解できないという段階です。
次は、理解が深まりチーム内に心理的安全性が芽生える段階。
最後に「同志」の関係です。

あなたのチームはどの段階でしょうか?

リーダーが良いチームを作ろうと思った時に、この段階を意識するとやりやすいと考えています。

初対面から親友へと進化する過程に秘訣がある

最近、「心理的安全性」は成果を上げるチームに欠かせない要件としてビジネスの流行語になっています。
それは、素の自分でいて良い、全てをさらけ出せる、そんな環境から生まれます。
仲間が、どんな自分でも受け入れてくれるということ。

心理的安全性は、仲間を立体的に見ることで生まれると考えています。
立体的とは、色んな側面を知ることです。

初対面から親友になるまでの過程には、必ずといって良いほどこの過程があると思います。
初対面では自分の良い部分しか相手に見せませんよね。
なぜかと言うと、まだ相手を心から信頼していないからです。
関係性は、まずはこの段階から始まります。

しかし、付き合ううちに弱い部分やダメな部分がバレていきます。
この時が、親友になるかの分かれ道だと思います。
ダメな部分を見せた時に、相手から軽蔑されたら関係は発展しません。

親友の関係性は、自分のダメな部分を受け入れてくれた時、そして、相手も自分のダメな部分をさらけ出してくれた時に作られます。
ここまで来ると仲間になります。
しかし、これだけだと単なる「いつもつるんでいる仲間」で止まってしまいます。

最終段階、同志の関係性へと発展するには、目指すべきものが共有されている必要があります。
例えば、その親友と同じ部活で全国大会を目指すとか、互いに望むものがあるということです。

職場のメンバーが仲間から同志に進化するためにリーダーがすべきこと

さて、この関係性を職場で考えてみたいと思います。
何から始めればよいか?

まずはリーダーから素の自分を開示することだと考えます。
自己開示はリーダーにとって、とても勇気が要ることです。
相手が受け入れてくれるとは限らないから。
メンバーによっては共感してくれない人が出るかもしれません。

でも、それで良いと思っています。
全員が共感してくれるなんていうことは、むしろ異常なことです。
最初は2割で良いのです。
集団が変容する時は、最初の2割から徐々に全体に伝播するからです。

リーダーが自己開示をすると、メンバーの中に、心を開き自己開示をしてくれる人が出ます。
この時のリーダーのコミュニケーションが重要です。

リーダーには部下を褒めたり評価するクセがありますが、素の自分を開示した人にはご法度です。
なぜなら、評価があると、評価されるような自己開示をするようになるから。
そんなものは自己開示ではないよね。

良いも悪いもジャッジせずに、ただ丸ごと受け止める心構えが大切だと思います。

最初はリーダーと個々のメンバーの1対1のコミュニケーションかもしれませんが、メンバー同志が話せる場ができれば仲間同士の関係が深まります。

ここに目指すべき方向性が共有されたら同志の関係になり、めっぽう強いチームになります。

こうなると、何でも話せるから素晴らしいアイデアが出るし、仲間とともに成し遂げたいという気持ちが芽生え共創、協働が起こります。
チームで共有された目指すべき事は、自分のためでもあり、仲間のためでもあるという認識になるのです。

自由な個が結びつき全体に貢献するという、指示ゼロ経営の理想のチームになるには…
1、単なる人の集団
2、互いを理解しダメな部分も受け入れられる心理的安全性のある関係
3、目指すべきもの、方向性が共有された同志の関係

段階を踏めば、どんな集団もこうなると考えています。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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