目標を一旦、脇に置き仕事を楽しんでいると、もっと魅力的な未来が観えてくる

想定外を起こすためには目標と計画を手放す勇気が必要

これからの時代、プロセスを楽しむ人が結果的に想定外の面白い成果を生み出すと思う。
どういうことか?
図工やアートで例えると分かりやすいと思います。
作る前にある程度のイメージを描きますが、没頭するうちにインスピレーションが降ってきて、気づいたら想定外の面白いものが完成した…そんな経験があると思います。

ノーベル賞を受賞する方が「偶然の産物だった」というようなことを言いますが、想定外からインスピレーションが降り、世紀の大発見が生まれた、そんなケースに似ていると思います。

世の中の企業、特に上場企業は「想定内」を好みます。
しかし、無難で現代の生活者には物足りないことが多いと思います。

想定外を起こすためには目標と計画を手放す勇気が必要だと思います。
目標にこだわると視野が狭くなり、目の前を通り過ぎる「偶然」を逃してしまいます。

特に今は予期せぬことが頻発しますので、自分たちの都合(戦略)通りに行かないことが多々ある。
そんな時はプロセスを楽しみながら最適な状態を刷新し続ける方法が良いと考えるのです。

話は変わりますが、僕はこの事を妻に教えてもらいました。
家族旅行をする時、僕は常にゴールから逆してスケジュールを組んでいました。
ゴールが夕食なら、何時までに観光と買い物を済ませる、そのために家を何時に出る、そんな発想でした。
しかし、予定通りに行くとは限りません。
途中、高速道路で事故があり大渋滞…
すると、僕は想定外のことにイライラします。

そもそも家族旅行の目的は楽しい思い出をつくることですよね?
目標に縛られて目的を台無しにしたことがあります。

妻は「渋滞を楽しめばいいじゃん」と言います。
計画を手放し無目的で楽しんでいたら、到着地で偶然、面白いイベントが目に入り想定外に楽しんだことがあります。

プロセスを楽しんでいると、目的の方から立ち現れてくる

家族旅行と同じことが僕が経営する会社でも起きました。
中期経営計画を立てて、そこから日々の細かな計画に落とし込むという徹底したマネジメントをしていた時期がありました。
しかし、途中で想定外のことが起こります。
乗り越えられる壁であった場合、ルート変更をしますが、そうでない場合、目的地そのものを変える必要性に迫られました。

例えば、僕が経営してきた会社は新聞店でしたのでインターネットの登場で購読者が減りました。
その時点では営業の方法を変えれば(ルート変更)成果が出ました。
まだ、テレビ欄など新聞でしか手に入らない情報が多かったからです。

しかし、テレビ欄はテレビ画面で見れる時代になりました。
SNSが発展し、みんなが注目している情報はSNSで見つけることができます。
ブログやYou Tubeで専門家の知見に触れることができます。

こうなると目的地の変更が求められます。
しかし、目的地は簡単に再設定できません。
「新聞が売れなくなった。じゃあ何を売れば良いの?」という状態になり、行き先を失った船のように迷走しました。

しかし、迷走しながらお客様に喜ばれることを模索していたら、偶然にもお客様のニーズが観えてきて、そこから新しいビシネスが誕生したのです。

プロセスに没頭したから実現したのだと実感しています。
逆に、目的地の設定ばかり考えていたら実現しなかったと考えています。

プロセスを楽しんでいると、目的地の方から立ち現れてくる。
正解のない時代の、1つの方法だと考えています。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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