指示待ち人間はこうして自ら動く人材に成長する

僕は、指示待ち人間が自ら考え行動するようになる場面を何度も見てきました。
「この人は無理だろう」と思っていた人が自発的に行動し、仕事を心から愉しむようになる場面を。
彼らの観察は今の指示ゼロ経営の知見の基礎になっているし、どの社員も育つという自信に繋がりました。

環境さえ整えば誰もが自発性の高い人材に育つ、環境次第…そう考えています。
では、その環境とはどんなものなのでしょうか?

人は自分の意思でのみ変わる

彼らの変化を見た時に、一番最初に来る変化は「内面」です。
「馬を水辺に連れていけても、水を飲ませることはできない」というように、本人の決断でしか成長しないと思います。

「自発的に動いてみようか?」という小さな決断を誘発するのは仲間の姿です。
社長、上司の影響力では少ない。
他人の説得で行った決断は弱いです。

どんな会社でも、どんな社員さんでも、仲間の行動から勇気をもらうことは頻繁に起きているはずです。
ただ、そこで起きた少しの決断が次の行動、最初の一歩に繋がらなかっただけです。

失敗しても挑戦しよう!と宣言をする

決断を行動に繋げるには、組織として失敗を許す風土が必要だと思います。
「失敗は許されない」なら挑戦しない方が利口ですからね。
明確に宣言することが必要だと考えます。
しかし、それでテキトーな仕事をされたらたまったもんじゃありません。
挑戦する自由とともに、仮に失敗したとしても、その結果を検証し次に活かす責任があります。
自由と責任がセットになり初めて宣言できるのだと思います。

1人ではなく小集団で挑戦する

僕は23年間、新聞店の社長を務めましたが18年間を指示ゼロ経営で運営しました。
最初の10年間は上手くいきませんでした。
その原因の1つに、「1人で挑戦させた」ことがあります。
そうさせた理由は、複数でやったら、その分人件費がかかるし、何よりも責任の所在が曖昧になると思ったからです。

しかし1人でやる方が非効率です。
プレッシャーからアイデアが出ないし継続の粘り強さも落ちます。

責任の所在が曖昧になることはありません。
その理由は、必ずリーダー役が現れますし、メンバー個々が自分の役割領域を持つからです。

小さな成功体験が、その後の成長の燃料になる

僕はセミナーなどで「三人寄れば文殊の知恵のPDS」という表現を使います。
「自分たちで考え」(Plan)→「役割を決め行動し」(Do)→「行動したことの変化、結果を自分たち検証し、次に繋げる」(See)
このPDSをみんなの知恵と助け合いで行います。

ところが、最初は高確率で失敗します。
しかし、そこから改善を行うのでいつかは成功します。
失敗、失敗、失敗、失敗、失敗、成功、失敗、失敗、成功、成功、失敗、成功、成功、成功…
そんな風に成長しますが、決め手は一番最初の成功体験だと思います。

仲間と協働したことで得られた成功の味は格別です。
社長、マネージャーにとっても嬉しいですよね?

自分たちの成功を上司が喜んでくれる、これが組織全体にエネルギーを与え、次なる挑戦者(小集団)を生む原動力になります。

いかがでしょうか?
部下の積極性は上司の説得でどうにかなるものではありません。
「人は自らの意思でのみ動く」
「チームの中に、エネルギーを高め合う風土がある」…そうなる環境をつくるのがリーダーの役割だと考えるのです。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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