馴れ合いを抜け出し、真の共創を実現するための社長と社員の心得

社員が自分の仕事にしか関心がなく全体を考えない。
困っている仲間を見ても知らんぷり。
チームワークではなく単なる馴れ合いになっている…

時代は競争から共創に移り変わっていますが、まだ競争原理で仕事をしている企業もあります。
経営者に競争させる意図はない、でも、これまでの時代のOSが競争だったから無自覚でやっていることが多いと思います。
また、共創と言いながら、その実は馴れ合いになっている組織もあります。

競争は成長期の戦略です。
競わせることで活動量が増え、それが企業の業績に繋がりました。
今は知恵の時代です。
共創による三人寄れば文殊の知恵の経営が求められます。

今日はどうすれば共創の組織になるか?
経営者の心得と社員さんの心得、双方の役割を考えたいと思います。

共創の第一歩は環境設定を変えること

まずは経営者がすべきことについて。
競争と共創は環境設定で決まります。
競争は、一部の人だけが達成できる目標を設定すると必然的に起こります。
共創は、1人では達成できない「全体目標」があると起こります。

しかし、全体目標があるのに共創が起きないケースもあります。
それは、全体目標はリーダー、マネージャーの責任で、社員は細かく分解された部分に責任を負っているからです。
社員は自分の仕事にしか目が行かなくなりますよね?

勿論、部下が自分の責任領域を持つことは大切ですが、役割分担を決める過程に参画しないと自分の領域にしか目が行かなくなります。
いきなり「あなたの仕事はこれね」では、そこにしか目が行かなくなるのは当然です。

1人1人が全体を観る目はこうして養われる

社員さんが全体視点を持つためには、できるだけ早い段階から参画してもらうことが大切だと考えます。
意思決定に参画してもらうのです。
意思決定には次の7つがあります。

「何をやるか」「なぜやるか」「どんな出来栄えでやるか」「いつまでにやるか」「どのようにやるか」「誰がやるか、誰とやるか」「いくらでやるか」

これらの意思決定に参画すれば、全体から細部まで理解できます。
森も観えるし木も見れる。
自分が参画すると、自分事になりますので、その実現を強く望むようになります。

また、「誰が、誰とやるか」に参画したならば、自分の役割責任が分かりますし、仲間の役割も分かります。
すると、「自分だけができても全体は達成しない」という全体視点が備わりますよね。
だから、必然的に助け合いが起きるわけです。

全体が見えていない状態で助け合うと、子どもサッカーみたいに、問題があるところに全員が集まるというカオスが起こります(笑)

混乱を経過し調和する

次に社員さんの心得について。
社員さんは、共創と馴れ合いの区別ができるようになることが重要です。
これ、口で言うほど簡単じゃないんです。
やっぱり仲間とは波風立てずにやっていきたいと思うのが人情だと思います。

共創は多様で多数の意見から生まれます。
次の3ステップです。
1、多様で多数の意見が話し合いのテーブル上に上がる
2、それらを自分たちでまとめ、解決の筋道を立てる
3、全員の合意形成で決める

馴れ合いの組織は1でつまづきます。
混乱や衝突を恐れ、無難な意見しか出さないことが多いのです。
しかも和気あいあいという言葉でごまかしてしまうのです。

これでは良いアイデアは出ませんよね?
・自分から発言する
・発言しない人には「何かない?」と振る
・違うと思ったことには反論する
・反論者の存在が重要だという共通認識を持つ

こうした場で話し合いをすると、一旦、混乱状態に陥ります。
これは必要なプロセスで、混乱するくらい多様で多数の意見が出たと歓迎すべき状態なのです。

その状態をしっかり味わい、2のステップに進めていくことが大切だと考えています。

共創は、その本質を理解することと訓練でできるようになると考えています。
リーダーが整えるべき環境設定、社員さんの心得とスキルが合致した時に、最高の共創状態になると考えています。

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