自由と美しい秩序が両立した組織風土
僕は、以前から「会議は組織風土の縮図」と考えていて、様々な会議を研究してきました。
そこにヒントを与えてくれたのは、古代ギリシャ哲学の「ノモス」「カオス」「コスモス」という概念です。
カオスはよく使われるので分かりますよね。
モノスとは、ルールや習慣などによってガチガチに固められた状態を指し、組織でいえば次の2種類、
「独裁」と「村社会」
があります。
一見するとまったく別の風土に見えますが、自由がなく固まっているという意味では同じ様態と考えることができます。
独裁はリーダーによる束縛。村社会は「空気」による束縛です。
自由闊達な組織を目指すなら、まずはノモスから脱する必要があります。
そこで最近注目されているのが「心理的安全性」です。心理的安全性とは、チームや組織の中で、誰もが恐怖や恥をかかされることなく、自分の意見や感情、疑問、失敗を率直に発言・表現できる状態を指します。
素晴らしい状態ですが、美しく秩序だって調和している状態=「コスモス」に昇華するには、さらに3つの要件が必要になります。
1、目的・目標
2、聞き耳
3、思考スキル
逆に、これがないと単なる「言いたい放題」のカオスに陥り、人間関係が破綻したり、組織に分断が生じたりする危険性があるので注意したいところです。
目的・目標があるからメンバーの意識がまとまります。
聞き耳があるから、アイデアが新しいアイデアを呼び、まったく新アイデアが生まれる「創発」が起きます。
ファシリテーションスキルといった思考スキルがあれば思考が整理され組織活動がやりやすくなります。
コスモス組織の会議は、会議を牽引する人が入れ替わり立ち替わり変わります。
ある人がアイデアを出し全体をリードしたかと思えば、別の人がそのアイデアに肉付けをし先頭に出るのです。
その様子が渡り鳥のようだと感じています。
渡り鳥の集団は、V字の編隊を組み飛行しますが、先頭の鳥には風圧がかかるため、時々、先頭が入れ替わると言います。
会議は組織の縮図です。
誰か1人が話し続けているか。あるいは互いの様子をうかがい黙っているか。言いたい放題になっているか。
それとも、渡り鳥の編隊のように、その時々で最も適した人が自然と先頭に立っているのか。
ノモス、カオス、コスモスの視点で自社の会議を眺めると、組織風土の課題が見えてくるかもしれません。そして、その先に目指すべき姿も見えてくると思います。
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