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社員は社内の培養ではなく市場という自然界で育つ

社員を最も育てる存在は社長でも上司でもなくお客様だと考えています。
その理由は、上司には教育の義務がありますがお客様にはないからです。
全部、正直です。
上司に対し「褒めて育てて欲しい」と甘えてもお客様にそんなこと言うヤツはいませんよね?
依存関係がないから自律的に育つのです。

今日は「顧客が社員を育てる」ということをしっかりと考えたいと思います。

社員が自動的に育っていく「循環式成長法」

「社員は循環しながら育つ」…僕はそう実感しています。
自分で決めて行動する→お客様からフィードバックを受ける(良くも悪くも)→育つ→より自分で決めることができる…そんな循環です。
僕はこの循環を「おひねり効果」と呼んでいます。
おひねりは芸人の世界で、良い芸に対し「ブラボー」の声とともに飛んでくる感謝や賞賛の気持ちが乗ったお金です。
社員が賃金を「お客様からおひねりをもらった」と感じることができれば自律的な成長循環に入るという効果です。

おひねりに対し「お駄賃」もあります。
言われた通りやったことに対しもらえる対価です。
あまり自発的な成長は望めません。

おひねりをもらえる仕事にはお客様の期待を超える喜びの創造があります。
そして、それは指示命令では起こません。
「そうきたか!」という満足は、もはやマニュアルでは実現できませんからね。
その時、その場、その状況で編み出すおもてなしの精神と創造性がないと提供できないよね。
おひねりは自分で決め行動した人にのみ与えられる対価なのです。

そして、おひねりを体験した社員は、お客様の前で恥ずかしい仕事はできないという責任意識を持ちます。
「前回と同じだったらがっかりされるかも」という向上意欲も持ちます。
さらに芸を磨き、それがヒットしたらもう病みつきになりますよね。
ヒットしなかった場合は悔しい思いをしますが、それも成長の原動力です。

これがお客様が社員を育てる循環です。

例えば、弊社の新聞配達員に新聞配達以上の仕事をする、木下くんというスタッフがいます。
元旦の朝は新聞が厚くポストに入らないので段ボール箱を置いてくれるお宅があります。
そこに、「ありがとうございます」という手書きのメモを入れるんです。
僕がこのことを知ったのはお客様からのお礼の手紙を見た時でした。

この手紙を木下くんに渡した時に、僕ができることは感謝だけでした。
この手紙が全ての真実を語っているので、僕が評価することに意味はないからです。
僕に評価されたくてやったことじゃないしね。

社員を最も育てるのはお客様なのです。

自発的な成長モードに入った社員は自動的に成長していく

さて、この循環に関して、夢新聞の講師仲間、上村晃一郎さんがすごく分かりやすい例えで教えてくれました。
「人の自律的な成長は、実のなる木」という例えです。
木には根っこがありますが、これはその人が持つ「本質」「在り方」に当たります。
成長の基礎なのですが、本当に自分の本質に合うことって無尽蔵のエネルギーが湧いてきますよね?
気がつくとやっている…そんなことです。
根がしっかりとしていると順調に成長します。
しかし、この段階ではまだ人に与えることはできません。
自分のために成長するという段階です。

そして成熟すると果実をつけ他の生き物たちの恵みになりますが、この段階が人間で言う「おひねりをもらえる人」だと思います。
自分を振り返ると本当にそうだと思いました。
若い頃って、自分自身というよりもやっている仕事そのものに価値がありますよね?
例えば、僕が新聞店を継いだ当初は、新聞店の価値で食っているのであって、僕の価値ではありませんでした。
僕でなくてもできるわけですから。
お客様は僕へのおひねりではなく新聞という商品への対価を支払っていました。

それが新聞店の経営を指示ゼロ経営にして、その実践知を研究したら僕オリジナルの価値が生まれたと思います。
実がなるまでに15年もかかったわけです。

さて、本当に良い実をつけたら自然と他の生き物たちが寄ってきます。
頑張って売り込みをしなくても良いってわけ。
そんな素晴らしい実がなるのは、取りも直さず根っこ…自分軸があってこそのことです。

果実は他の生き物に与えるだけでなく、自分の養分にもなります。
落ちで土壌が肥えるわけ。
豊かな実をつけるほどに自分の成長が促進されるわけですが、人間も同じで、知識と経験が増えるとこれまで観えなかった世界が見えるようになりますよね。

「自分の本質を知る」
「それを仕事に活かし成長する」
「オリジナルの実が誰かの役に立つ」
「それが自分の成長を促す」

社員が自動的に育っていく好循環です。

こんな好循環が自社の社員さんに起こったら、どれだけ素晴らしい植物群になるでしょうか?
きっと、無理しなくても生き物がわんさか集まる森になると思います。

それでは今日の素敵な1日をお過ごし下さい。

 

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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