「変えるべきは何か?」…根本課題以外の改善は効果なし
企業活動は改善、改良、変革の連続です。
強いものではなく変化に適応したものだけが生き残るというが自然の摂理、だから時代に合わせ変わっていかなければなりません。
しかし、何を変えるか?見極めることが大切と考えています。
フィルムに拘ってデジタルの波に飲まれたコダックはその判断を間違えたのだと思います。
何を変えるか?
今日の記事はそんなことを考えてみました。
「変えるべきは何か?」…根本課題に手を付けよう
「何を」「何に」「どのように変えるのか?」…たくらみ屋の相棒、森本繁生さんがTOCセミナーでいつも言う言葉ですが、変えるものを適切に判断することってすごく、すごく大切だと感じています。
例えばね、新聞業界がその判断に迫られています。
新聞市場は1997年をピークに衰退期に入っているんです。
20年間、ずっと発行部数を落とし続けている。
さらに、最近では従来の営業手法…訪問販売ができなくなっています。
行ってもインターホンで「いりません!」って断られちゃうんだよね…
しかも、奈良県などはで「訪問販売お断り」と意思表示している家に訪問することを禁止する条例があります。
この流れはますます加速するでしょう。
変えなきゃいけない。
ここで大切なのは「何を」「何に」変えるかの判断です。
それを考えないと、目の前の課題に翻弄され、それを「どのように変えるか?」ばかりに目が行ってしまいます。
例えば、今、全国の新聞販売店が抱える課題はざっとこんな感じです。
・訪問営業ができない(訪問してもインターホンで断られる)
・新聞購読者の減少
・折込チラシの減少
・新聞配達員が確保できない
・離職率が高い
これらの課題に対し、それぞれ1つ1つに手を打とうとしています。
訪問販売ができなから手紙作戦に変える、配達員が確保できないからネットの求人広告に変えてみる…そんな対策がとられていますが、いまひとつ成果につながっていません。
それは「変えるべきは何か?」…根本課題に目を向けないからだと思います。
ボトルネック以外の部分の改善は効果がない
変えるべきは「より生活者のお役に立つ存在になること」…ビジネスモデルの転換だと考えています。
新聞のビジネスモデルは140年間続いてきました。
これだけ続くと永遠の命があると思いがちですが、全てのモノ・コトには寿命があります。
「導入期」→「成長期」→「成熟期」→「衰退期」
これは抗うことができない。
新聞はずっと生活者にとっての必需品でした。
しかし、今は違うと考える生活者が増えています。
ニュースは手のひらで無料で見ることができるし、テレビ欄はテレビ画面で見ることができる。
じゃあ、そんな時代に新聞を読んでくれている方は何を期待して購読してくれているのか?って話です。
例えば、Yahooニュースでは知ることのできない背景やいきさつ、今度の展開が知る、地方紙の場合、政治や経済の動きが「自分の街」でどう影響するのか?うを知る…「より良く生きる」「良い未来を創る」…そのために活用してくださっています。
今、購読してくれている方は、それを誰に教えてもらわずとも自分で開発した人たちです。
まずはその強みを強化し生まれ変わることだと考えます。
そして、印刷して売るというカタチに拘る必要はないと思う。
より良く生きるためのコンテンツを新聞紙面と連動した有料セミナーで伝えても良いし、書籍を売ってもいい。
新聞店が独自でコンテンツを開発することだってできます。
弊社では「より良く生きる」ということを「自分の個性が活き、人のお役に立つ」と考えています。
なので、地域の方々との共創・協働で地域づくりをやっています。
その様子が地元紙に載るから、みんな読んでくれますし、新たな収益も生まれています。
変えるべきは「やり方」ではなく「やる事」
そうすると今抱えている数々の課題があっという間に解決するんだよね。
配達員の確保が難しくなるのは無理な訪問販売をして悪いイメージを植え付けたからだと思います。
離職率が高い原因もそこにある。
営業で成果が出ないのも同じ原因です。
「何を、何に、どの様に変えるのか?」
本当に手をつけるべきはどこなのか?
的が外れた部分に手を付けていないか?
ボトルネック以外の改善・改良は効果がない。
チェックする必要があると思います。
それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい!
【正しいツボに手を打つためのTOCセミナー】
講師は「たくらみ屋」の森本繁生さん。
「みんなが忙しく頑張っている会社は倒産に近づく」
「原価は安い方が良い」
「バランスの取れた企業は危険」…僕もこれまでの常識がひっくり返りました。
マストです!
■大阪会場:7月1日、2日
■東京会場:7月29日、30日
すでに満席だったらごめんなさい…