「待つ」というリーダーシップ
リーダーに求められる能力の中でも「待つ力」は特に重要です。
機が熟すのを待つ。人材が育つのを待つ。「待つ」はリーダーシップの真髄と言っても過言ではないと思います。
機が熟すのを待った好例といえば、スティーブ・ジョブズです。
i phoneが完成した際、周囲が「早くリリースを」と急かすのを「まだ早い」抑え込んだと言います。その理由は、当時の人々は物理ボタンに慣れており、タッチスクリーンが受け入れられるにはもう少し時間がかかると判断したからです。
慣れない顧客によって、使いづらいと評価されればリカバリーは困難ですからね。
ジョブズは、すでにタッチスクリーンを搭載した「iPod touch」がもう少し普及し、世に認知される時…機が熟すベストタイミングを待ったのです。
そして、満を持してリリース。世界の反応は「待ってました!」でした。
リーダーに待つ力が求められるもう1つの理由は、人材と組織が育つのは時間がかかるからです。
待てない人に人を育てることはできません。
アインシュタインやエジソンなどの大器晩成型の人の陰には、才能の開花を信頼して待った人の存在があります。
アインシュタインは、子どものころ、言語表現が苦手で、単語のスペルを間違えることも多く、語学や歴史などの暗記科目も苦手だったと言います。
エジソンは、少年時代、学校に適応できなかったことで知られています。彼は、好奇心が旺盛すぎて常軌を逸した行動や変な質問ばかりしていたので、小学校を3カ月で辞めさせられました。
そんな彼らを支えたのは母親で、彼らの好奇心の赴くままに好きなことに没頭させたそうです。
人が成長する際には、必ず、想定外の出来事=失敗を経験します。
成長とは、思考パターンが変わることですので、新しい知識やスキルを入れる際には、一度、従来のパターンを壊す必要があります。
最も破壊力があるコンテンツは「失敗体験」ではないでしょうか。
優れたリーダーは、任せ、失敗させ、そこから学ばせることで成長を促しますが、こんなことは待てないリーダーにはできない芸当です。
待つ力と社会的成功との間には相関関係があるようです。
ウォルター・ミシェルという心理学者は、4歳児を集め、マシュマロを1つおいた皿をそれぞれに与えます。そして「一定時間マシュマロを食べないで我慢したら、もう一つマシュマロあげる」と伝えました。
その結果、我慢した子の方が、我慢できなかった子よりも、学業成績テストで平均点が210点も高かったそうです。さらに実験に参加した子どもの成人後を調査すると、我慢できていた子は、その後、キャリア面で成功していることが分かりました。
ミシェルの研究では、その理由までは明らかにされていませんが、おそらく背景には、今日の記事で紹介した事例のようなことや、継続力といった要件があるのではと考えています。
実は、今日の記事は居酒屋で書きました。
待つ重要さを考えていた時に、たまたま出張先で入った居酒屋で「あみん」の「待つわ」が流れていて、何か運命めいたものを感じ、食べ終わるまで待てずに記事を書いたのでした。
待てないんですよね…笑。
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