「人を増やす前に◯◯◯◯◯◯◯を減らす」…これが人手不足対策の王道

人手不足に陥っている企業が過去最多となったことが、日本商工会議所の調査で明らかになりました。
コロナ禍が明け需要が回復したのに、人手が足りなくて営業ができなく、倒産する企業もあると言います。

「とにかく人が欲しい」と気持が焦りますが、人手が足りない時だからこそできる「大改善」があります。

それは、増員する前に、効果のない仕事をやめて業務をスリムにすることです。いわば組織の体脂肪率を減らすということ。

その王道は「効果のない仕事をやめる」ことです。

職場には、以前からやっているという理由で、効果がないのに続けている仕事が結構あるものです。

ある小売店では、活用もしない顧客カルテを作ったり、スタッフのローテーション表を、必要以上に綺麗に作ったりしていました。
僕から見れば無駄に見えるのですが、当の本人たちには、何の疑いもなく真面目に取り組んでいるのです。

効果のない仕事が生まれるのは「人間の真面目さ」が原因だと思います。
私たちは、「仕事が終わったら、自ら次の仕事を見つけなさい」と指導されてきました。何もせずにいると罪悪感を感じるから新たな仕事を作り出してしまうのです。

ここまで読んで、「そんな会社もあるんだね〜」と思ったアナタ!あなたの職場にもあると思いますよ。

僕は、23年間、新聞販売店を経営してきました。新聞店は万年人手不足の業種です。
20年ほど前の話ですが、業務が回らないほどの人手不足に陥ったことがありました。

窮地に追い込まれた末に、必然的に「仕事を減らす」という発想が立ち上がりました。
こういう時は、大胆な発想ができるものです。

新聞代を口座引き落としでお支払いいただいているお客様が多いのですが、残高不足で引き落としができない方が結構いらっしゃいます。
その場合、集金に伺うのですが、夜間しか家にいない方が多いため、正社員が対応していました。
アポを取って伺っても不在のことが多く、社員の士気にも悪影響が出ていました。

社員の疲弊がピークに達した時に、ある社員がパラダイムシフトとも言うべきアイデアを出しました。

「集金に行くのではなく、コンビニ支払いにしよう」

すぐに「そんな甘いことをやったら新聞代が回収できなくなる」という反論が出ましたが、試しにやってみることにしました。
すると、過去最高の回収率を記録したのです。

お客様は自分の都合の良い時に支払えるわ、回収率が上がり資金繰りが改善されるわ、社員は楽になるわ、時間はできるわ、一石四鳥の効果がありました。

ゆとりができたことで、社員はクリエイティブな仕事をするようになりました。そうしたら、求人の応募が急増したのです。

「増やす前に減らす」…これが人手不足対策の王道だと思います。

今日の記事で紹介した方法は、簡単な上に効果が出ます。
是非、挑戦してみてはいかがでしょうか。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください!

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