「よく知っている人」から「編集できる人」へ人材育成の方針を転換せよ

僕は、最近、ふと思ったことがあります。
今は、何か知りたいことがあった場合、手の平で30秒で情報を入手できます。
当たり前の話ですが、昔は違ったんですよね。

35年前、僕の家には、「イミダス」や「現代用語の基礎知識」があり、ニュースを見て分からない用語が出ると一生懸命に調べました。

情報が載っていない場合、図書館に行き調べるしか方法はありませんでしたが、情報にたどり着く確率は低くかったです。

一説によると、現代人が1日に触れる情報量は江戸時代の一年分、平安時代の一生分とも言われています。
今は、天文学的な数に及ぶ情報に、瞬時にアクセスできます。
しかも、意味を調べるだけでなく、対話型AIを活用すれば、複雑な文脈を含む情報を知ることができます。

脳に記憶する必要はない。
調べるハードルはほぼゼロ。

求められる能力が完全に変わりました。

調べるコストと時間、労力から解放された時代では、「即興的な編集力」が求められます。
変化が激しく正解がない時代では、その時、その相手、状況などに応じ、即興的に判断する場面が多くなります。
例えば、接客の現場では、お客様から想定外の相談や要求をされることがあります。
製造の現場でも、顧客からの受注に柔軟に応える力が求められます。

「編み出す力」と言い換えても良いかもしれません。

その時、その場、その状況での最適解は対話型AIに聞いても答えは出ません。

編み出す力は「学び合い」…アクティブラーニングで習得するのが一番です。
誰かの実践をみんなが学ぶ、この繰り返しでレベルを上げていきます。

学び合いの進め方は、実践(具体)から、上手くいく法則(抽象)を抜き出し、次の行動(具体)を考えるという手順で行います。

「具体」…どんな実践(編み出し)をして、どんな変化が起きたか?事実を振り返る。
「抽象」…実践のポイントは何か?実践から学んだことは何か?なぜ良い変化が起きたか?という問いから、上手くいく法則を抽出する。
「具体」…抽出したポイントを活かし、次にどんな実践をするかを決める。

小さな実践で良いので、「編み出し」を実践した仲間が自分の事例をメンバーの前で発表し学び合います。

この方法は、「編み出す力」が身に付くだけでなく、メンバー同士のコミュニケーションが活性化し人間関係が良くなったり、自分たちの実践に自信が持てるなど、多くの副次的な効果があります。

社会が変われば求められる能力も変わります。
「よく知っている人」から「編集できる人」へ人材育成の方針を変える必要に迫られると思います。

具体(編み出しの実践事例)→抽象(上手くいく法則、コツ)→次のアクションアイデア

とてもシンプルで効果が高いので、ぜひ、社内に学び合いの場を作ることをお勧めします。

それでは今日も素敵な1日を!

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