成熟社会を生き抜くには「ムダを愛する感性」が欠かせないと思う

僕が30代の頃に参加した研修での話です。
受講者の中に茶髪の男性が1人、ビジネススーツではない奇抜なスーツを着た男性が1人、もう1人に至ってはドレッドヘアーという、どう見ても講師の好みではない受講者がいたのです 笑

講師の経営哲学は「質素倹約こそ美学」「一切の無駄を排除する」でした。
・社屋は小さくて良い。
・社長室は不要。(あっても質素なもの)
・社有車はハイブリッドの地味なやつ。(講師はプリウスに乗っていることを自慢していました)
・選ぶ服はオシャレかどうかではなくビジネスに有利かどうか。

オシャレなんかに気が取られていたら仕事に身が入らないという、昭和初期の教員のようなタイプです。

研修ではグループを作り学び合います。
グループメンバーから「キチンとした身だしなみにした方が良いんじゃない?」とアドバイスを受けていました。

彼らは反論しました。
だって、茶髪は美容師。奇抜なスーツは洋服屋さん、ドレッドヘアは楽器屋さんだったのだから。

僕はその一連の様子を冷静に見て考えました。
どちらが正しいとか間違っているとか、そういう事ではない何かがあると思ったのです。

この謎が解けたのは僕の師匠、小阪裕司先生との出会いです。
直接接したことがある方なら分かると思いますが、師匠は「ムダを愛する感性」を大切にします。
それは純粋に、それが好きだからだと思いますが、今のビジネス環境に欠かせないという理由もあります。

成熟社会において、多くの生活者が心の豊かさを求めるようになりました。
それは良い意味でのムダです。
それを提供できる人は、それに日頃から接していて楽しさを知っている人だと思うのです。

ちなみに茶髪の美容師のお店の社有車はMINIだそうです。MINIも良い意味でのムダを取り入れたクルマですよね〜

先ほど、「どちらが正しいとか間違っているとか、そういう事ではない」と書きましたが、要するにどんな商売を志向するかの違いなんだと思うのです。

そこに業種は関係ないと思います。
例えば、僕がお世話になってい税理士、岐阜の中野 一宏さんはユニークな髪型をしています。
スーツ姿は見たことがありません。

(左から3番目が中野さん。髪型は近くじゃないと分からない)

中野さんに当社の顧問をお願いした時に、「なんで私を選んだんですか?」と聞かれたので「その髪型です」と答えました。
ふざけて答えたわけじゃない。
そのひとことで僕の真意が伝わると思ったし、実際に一瞬で伝わりました。

小阪裕司先生は今の成熟社会を「感性社会」と呼んでいます。
生活者は単なるスペックでは測れない「感性的なるもの」を求めるようになりました。
そういう生活者を対象とする企業は、積極的にムダを取り入れることが大切だと思うのです。

ビジネス合理性という理由もあるけど、単純に商売を通じ人生が豊かになるからね。

というわけで今日も豊かな1日を!

ワクワクすることに積極的なあなたが大好きです。

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