時にルールを超え、本当に大切な事を自分で判断できる人材を育てる

会社のルールは大切ですが、時と場合によってはルールを超え自分で判断し行動することが求められます。
自ら考え判断し行動する人材…しかも自由と好き勝手を分別できる人材はどうすれば育つのでしょうか?

今日の記事は、そのまま社員さんに読んでいただき、ミーティングで話し合っていただきたと思います。
きっと話し合うことそのものが、そんな人材を育てるトレーニングになると思います。

まずはこの話から。

星野くんの二塁打

道徳の授業で使われる話です。

要約するとこんな話です。

1、星野君は少年野球チームの選手。ある公式戦でのチャンスに星野君に打順が回ってくる。
2、ここで監督が出したのは、バントのサインであった。
3、しかし、星野君は打てそうな予感がしてバットを振り、結果二塁打を放つ。
4、この二塁打でチームは勝利し、チームは選手権大会出場を決めた。
5、しかし翌日、「チームの作戦として決めたことは絶対に守ってほしい」という監督と選手間の約束を持ち出し、みんなの前で星野君の行動を咎める。
6、「いくら結果がよかったからといって、約束を破ったことには変わりはない。犠牲の精神の分からない人間は、社会へ出たって、社会をよくすることなんか、とてもできないんだ」などと語り、次の試合に先発出場させないことを宣告する。

この題材を今の時代、道徳の授業で使うことには大きな意味があると思いました。

きっと賛否あると思います。
現代のように変化が激しく何が正解か分からない時代において、「組織が決めたことに従う」をやっていたら変化の取り残されてしまいます。
また「監督の言うことは絶対」と盲信すればルール違反の危険タックルをしてしまいます。

一方、バラバラ好き勝手では組織的な活動が阻害されていまいます。

考える題材としては最適だと思います。

これを読んだサッカー好きの友人は、「野球だからこんな議論が起きるんだよ。サッカーの場合、矢継ぎ早に状況が変わるから、監督の指示に従っていられない。その時、その状況で個々が最適な判断をする事を求める」と言いました。

名古屋市営バスの事例

1990年、名古屋市営バスの運転手だったKさんは、お客さんを乗せての仕事中、道路に倒れている女性を発見します。女性は頭から血を流して意識はありませんでした。
Kさんは交通量の多い車線の真ん中にバスを停め、後続の車を止め二次災害を防ぐ判断をしました。
しかし消防署が近くにありながら、10分経っても救急車が到着しないのを知ったKさんは、「救急車は出払っている」と推測し、「一刻を争う事態」と判断。バスで女性を病院まで運ぶ決断をします。
しかし病院に行くためには路線を外れる必要があります。路線バスは乗客が病気や怪我をした時以外は、路線を外れてはいけないというルールがあります。
それでも、Kさんは女性を病院に運び、おかげで女性は一命を取り止めます。

バス会社はKさんの行動をどう評価したか?
ルール違反を罰することなく、そればかりか社会に感動を与えた人を顕彰する「シチズン オブ ザ イヤー」を与えました。

アイリスオーヤマの事例

東日本大震災の時、アイリスオーヤマのグループ企業のホームセンター「ダイシン」は気仙沼において、店頭に助けを求めた地域の人たちに、手持ちの灯油を10リットルまで無料で配りました。
また別の店舗では、手持ちのお金がないお客様にツケで商品を売ったと言います。
代金は、後に100%回収できたそうです。

これらはすべて現場の店長の判断で、「クビを覚悟でやった」と後に語りました。

しかし、店長の対応を見た創業者である大山健太郎氏は、「常に相手の立場に立って考える」という自社の哲学を体現した行動であり大変、感動したと絶賛しました。

さて、以上、3つの事例を読み、以下のテーマで社員さんに考えてもらって下さい。

「自ら考え判断し行動できること」と「好き勝手にならないこと」を両立するにはどうすれば良いか?

もちろん、リーダーは「お口にチャック」で笑

それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい

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