人とチームが育っている会社の社長は携帯が鳴らない

人とチームが育っている会社の社長は携帯が鳴らない…
いや、本当にそんな傾向があるんです。
その理由は社員さんが社長に相談せずとも自分たちで判断し行動しているからです。
「報連相」がないのです。
あるのは事後報告。

現場のことは現場のスタッフが一番詳しいから適切な判断ができます。
そしてスピーディー。
また、自分たちで解決する経験が、さらにスタッフを育てるという好循環も生まれます。
良いことずくめですよね?

そんなチームでは何が起きているのか?
そんなチームを育てるリーダーは何をしているのか?

リーダーがメンバー1人1人に関わるのには限界がある

そんなチームを育てるリーダーは、メンバーとの関わり方が違います。
メンバー個々と関わるのではなく、「集団」と関わるスタイルを取っています。

従来のピラミッド型の組織では、上司と部下が1対1で繋がり、報連相により成長対話をします。

このスタイルだと、リーダーの出張中に携帯がしょっちゅうなります。
「指示を仰ぐ」という言葉がありますが、何かあると迷わず電話をかけますし、それが良しとされています。
これでは行動までに時間がかかります。
また、リーダーは現場の人ほどの情報を持っていないので正しい判断ができるとは限りません。
上司に相談したらトンチンカンなことを指示されたという話が良くありますが、こういうこと。

また、リーダーも自分の仕事を持っていますので、すぐに相談に乗ってあげられないことがあります。
リーダーの用事が終わるまで待たなければなりません。
メンバーの数が多いと、夕方になると相談の行列ができて、皆んなが残業することにもなりかねません。

対し、人とチームを育てるリーダーは集団と関わります。
チームに課題を与え、チームで協働することを求めます。

このようなチームになると、メンバーの相談相手は仲間になります。
たくさんいます。
これが学習する組織の形です。

学習組織になるとこうも多くのメリットがある

学習する組織には大きなメリットがあると考えています。
まず、早い。リーダーと報連相をする場合と比べ、非常にアクションが早いです。
分からないことがあると仲間にサッと聞けるので問題の先送りが減ります。

また、教え合うとメンバー皆んなが加速度的に賢くなっていく効果もあります。
人は、他人に教えた時に、自分が一番、学ぶからです。
それを繰り返すことで短期間にチームが成長します。

メンバー間で助け合うことで仲間への感謝と信頼が醸成され、チームワークが良くなります。
多くのメンバーが「仲間の役に立てた」という自尊感情を持つことも大きなメリットだと思います。
三人寄れば文殊の知恵が出ることも大きい。

そして最大のメリットは、リーダーに正解を求めず行動することだと思います。
今は正解が分からない時代だから、正解が分かってから行動していたら、いつまで経っても行動できません。
リーダーにも正解が分からないことばかり。

そんな時は、推測してすぐに行動することだと考えます。
第一歩を踏み出すと観える世界があります。
それは推測通りだったということもあれば、違っているということもある。
しかし、観えれば次の推測の精度は上がります。

これはレゴのブロックをつくる作業に似ていると思います。
パズルと違い、「どのようにでもなる」というのがブロックの特徴です。
作り始めるとイメージが広がります。
もしかたら、当初、推測していたものとは違う形になるかもしれませんが、それがオリジナルの正解なのだと思います。

経営課題の難易度が低く、正解が見えているうちは従来型の関わり方で良いと思います。
しかし、時代はどんどんと複雑、かつ高度になっています。

チームはすぐには育たないので、今から賢い集団育成へ向けて舵を切る必要があると考えています。

それでは今日も素敵な1日を!

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