欽ドン!と自然農法と指示ゼロ経営の不思議な共通項

組織の2:6:2の法則はどのように活用するのか?

昔、「欽ドン!良い子悪い子普通の子」って番組がありましたよね?
すごく古い話なので若い方には分からないかも…
組織にも同じように、古くから2:6:2の法則があります。
理由は分からないが「こうなるとしか言いようがない」という不思議な現象ですが、これを参考にしている経営者は多いと思います。

参考の仕方も多様で、「どうせ下の2割はいるもんだ」と諦めるために活用する人もいます。
下の2割を切っても残った人の中から2割が現れると言いますからね。
達人になると、上の2割を卒業(独立)させ、法則が組織の底上げに作用するように仕向ける人もいます。

最近、僕は「活用しない活用法」があるのでは?と思うようになりました。
その理由は、「こうなるとしか言いようがない」ということは、これが自然の形であると思うからです。
つまり、2も6も2も必要な存在だということ。

これは科学ではないので再現率は100%ではないと思いますが、そんな気がするのです。

この考え方が固まったのは、とある農家さんの話を聞いた時でした。
先月、山形県鶴岡市で「農業TOC」というイベントが開催されました。
2日目に分科会が行われ、その1つに「指示ゼロ経営と自然農法」という分科会があり、僕が担当になりました。
※自然農法とは肥料や農薬を使わないナチュラルな農法です。

農業は素人だし…困ってしまいましたが、蓋を開ければ非常に深い気づきを得ることができました。
僕は何もしていませんが、自然農法を実践されている農家さんが口を揃えてあることを言うのです。

温度差を内包しながら平均温度が高い組織が優秀な組織

農業の世界には「害虫、益虫、ただの虫」の3種類がいるそうです。
その割合は分かりませんが、欽ドンと同じです。

パネリストの農家、中道 唯幸さんがこの話を切り出し、一気に議論が盛り上がりました。
中道さんが自然農法に挑戦する際に、師匠からこんなことを言われたそうです。

「害虫、益虫、ただの虫と分けて考えているようだが、害虫は何かを伝えに現れたメッセンジャーだ」

人間が良い悪いを評価しているが、自然はそれを超越した調和を創り上げる力を持っているということです。

この話を聞いた別の農家さんも100%賛同していました。

そして話題が経営になると、みんな、指示ゼロ経営を知らないのに、指示ゼロ経営をマスターした人と同じことを言うのです。

「人は生得的に成長意欲と自律性を持っている」
「人の集団は絶妙な作用を自律的に創り出す力を持っている」

人間が管理する農法の役者を経営に例えるとこんな感じでしょうか?

人財:人材:人罪

人財だけにしようとして農薬(管理・監視)を使うとコストも手間もかかりますし、ずっと使い続けないと維持できなくなります。
人罪が反抗してストレスフルな職場になることもある。
人材は「ただの虫」のように構ってもらえません。

自然農法をやると、最初は収量が減るそうですが、馴染むと回復するそうです。
しかも手がかからない。

指示ゼロ経営と同じだと思いました。

どんな優れた組織も2:6:2
どんなダメな組織も2:6:2
常に温度差を内包しています。

内包しながら平均温度が高い組織が優秀な組織なのだと。

経営者は、個々にレッテルを貼らずに全体を観る目と寛容さが求められると思います。
そういえば欽ちゃん、どの子にも愛情を注いでいたな〜

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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