このひとことを言ったリーダーだけが真に人を育て組織を強くする

真のリーダーは自分の弱さを開示できる

理想のリーダー像ってどんなものでしょうか?
強いリーダシップで部下をグイグイを引っ張っていく…
部下の悩みを真摯に聴き勇気づける言葉を与えることができる…

とても素晴らしいリーダシップだと思いますが、リーダーに依存する部分が大きいのも事実です。
そのリーダーがいないと人が育たないので持続可能な成長は難しいと思います。
どん底に落ちたチームを立て直す時は有効ですが、早い段階で、部下が仲間と共に自己成長できる環境をつくる事が求められます。

「自分が前面に出る」↔「部下が前面に出る」
対局のリーダシップです。

これを体現しているリーダーには共通項があることが分かりました。
それは一見すると弱そうに見えるが、実は非常に強いあり方だと思います。

そのあり方とは、「弱さを開示する」というものです。

これは事例を紹介するのが一番だと思います。

ある企業の中間管理職が指示ゼロ経営セミナーに参加してくれました。
セミナーの中で彼は、自分のチームの心理的安全性が低いことに気づきました。
心理的安全性とは、自分の存在が脅かされない安全な場であること、そして仕事上の別人格ではなく素の自分でいられる状態を指します。

彼は、会社に戻り部下にこのことを伝えることにしました。

さて、通常だとどのように伝えるでしょうか?
よくあるケースは、心理的安全性の重要性を説き、どうすれば実現できるかを伝え、部下にそれを求めることです。
しかし、そう伝えた場合、どこか評論家のような印象を受けますよね。
同時に、部下は要求されているような圧迫感を受けると思います。

件のマネージャーはまったく違う伝え方をしました。

上司の自己開示がチームの心理的安全性をつくる

彼は、セミナー翌日に部下を集めこう言いました。

昨日、研修で心理的安全性というものを学んだ。それが今のチームに必要だと思った。同時に、私が部下の話を聞く説きに、聞く姿勢ができていなく心理的安全性を壊していた事にも気づいた。いつも、皆んなの話を聞く時にパソコンをいじりながら聞いていた。本当に申し訳ない。僕も頑張るからみんなも一緒に頑張って欲しい。

この報告を受けた時に、僕は本当に感動したし勉強になりました。
これが真に人を育てチームを強くするリーダーなのだと。

リーダー・マネージャーは強い立場にいるから、つい部下に要求ばかりしてしまいます。
ヒエラルキーの組織ではそれは当たり前の光景だと思います。
部下はそのストレスと戦い、同時にできなかった時の言い訳が上手になります。

部下が仲間と共に自律的・持続的に成長する組織では、リーダーは自分の正直な気持ち、自分の弱さや至らなさを口にします。

僕は、自律型組織のキーワードは「力を貸して欲しい」「一緒につくって欲しい」だと考えています。
これが言える人は、前段で自分の弱さを伝えているはずです。
そうじゃなきゃ違和感たっぷりだもん。

この環境になった時に、部下は仕事の主となり、できる方法を考え失敗を恐れずに挑戦し、失敗したとしても、そこから学び次に活かしていけるのだと思います。

弱さを開示しても馬鹿にされることはないと思います。
馬鹿にされるのは弱さを隠して偉そうにしている人です。
弱さの開示は勇気が要ります。
部下もそれを知っているから、上司の言葉に耳を傾けるのだと思います。

こうして心理的安全性が確保されチームに生命が注がれるのだと思います。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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