「ひとしごと」任せることで社員は育つ。任せたくせに口を出すと育たたない

僕はPTAなどの講演会を依頼されることがあるのですが、アンケートに酷いことを書かれることがあります。
内容についてではなく、「無理して若作りしてるのが不快」とか「カッコつけるな」とか「ナルシスト」とかアホみたいな感想。
いいじゃん!好きで努力してんだから(怒)

10898088_1539633129638837_2937576048301037973_n義妹に自撮り場面を撮られて、FBにUPされた(笑)

人は「ひとしごと」任されることで育つ

さて、そんな僕だから美容院(床屋さんですが)に行くと注文がうるさいのですが(笑)、最近、細かな注文を言わずに思いっきり任せたほうが良いという事が分かりました。
美容師さん、そうじゃないですか?

いくらなんでも「斉藤工みたいにしてくれ」とかいう注文はしませんよ(笑)
その代わり、「僕の魅力が引き立つ髪型にしてください」とお願いをします。
そうすると、いくつか提案をしてくれ、その中でイメージを絞り込みます。
すると、自分もそうとは思っていなかった、でも「いいじゃん!」という髪型になることが多いのです。

同じ要領で、寿司屋のカウンターで食べるときも、「今日ここに来てよかった〜、って思えるような美味しいものをお願いします、お任せしますんで。ただし5000円以内で(笑)」とお願いすると、張り切ってくれるような気がします。

それは、「任された」という実感がプロの職人魂に火をつけるからだと考えます。
人は、指示・命令された時の何倍も、「ひとしごと」任された時の方がヤル気と創造性を発揮します。
ただし、実力が伴っての話ですが。

任せたら口を出さずに待つ

社長と社員の関係も同じ。
指示をされた、命令をされたと社員が感じるか?「任された」と感じるか?で仕事ぶりは大きく変わってきます。
もちろん「任された」と感じた時のほうがいい仕事をしますし、成長も早い。

任されて意気に感じるのは、細かく分断された業務パーツではなく、塊になった「ひとしごと」です。
例えば、製造ラインの1工程ではなく、製品づくりを丸ごと任せるセル方式です。

以前に、自身も元受刑者で、少年院の出所者を支援する活動をされている才門辰史の話を聞いて、すごく納得した事があります。
才門さんが立ち直ったキッカケは、出所後の勤務先で仕事を「ひとしごと」任された時だといいます。
すごく嬉しかったと語っていました。

こうも言っていました。
暴走族を壊滅しようとしても上手くいかない。彼らに治安向上などの仕事を相談し、任せることだ。
大胆な発想ですが「ひとしごと理論」(僕が勝手につけた名前です)に基づけば荒唐無稽でもないような気がします。

任せたくせに口を出すのは、任せていない証拠です。
口を出された人は、「自分は信頼されていない」と感じるはずです。
そして意識が、いい仕事をすることから、上司の目を気にする事に向きますのでパフォーマンスが低下します。

だったら上司が自分でやった方がいい。

任せるなら「ひとしごと」任せる。
任せたら口を出さない。
任すに足りない人には、まだ任せない。でも、任せないと育たない。

でも、一番いいのは、任される前に社員が自分で仕事を提案し行動すること。

自律性がまだ育っていない社員には、小さな「ひとしごと」を任せることから始めることをおすすめします。

そレでは今日もがんばりましょう。