部下を惹きつける、部下に影響を与えるのがリーダーの役割ではない

組織にリーダーシップが内包されている状態にする

リーダーの役割は組織の運営法によって変わってくると思います。
独裁的なトップダウン型の組織では、怖い存在であることが求められます。
カラスを白にしてしまう強引さです。
その方が上手くいく時もあると思いますが、長くは続きません。

人間的な魅力と先見性で部下を惹きつけ、ヤル気を引き出しチームの成功に導くリーダーもいます。
おそらく、最も一般的な理想のリーダー像だと思います。
このリーダーシップスタイルの組織では、部下はリーダーのためにと頑張ります。

このスタイルではリーダーの交代が非常に難しい。
後継者に社長の座を譲れないリーダーがいますが、彼らは「(後継者が)まだまだ未熟で任せられない」と言います。

指示ゼロ経営では、部下を惹きつける、部下に影響を与えるのがリーダーの役割ではないと考えています。
組織にリーダーシップが内包されている状態が指示ゼロ経営で、そうなる環境を整えるのが指示ゼロリーダーの役割です。

組織を1つの生命体として観た時に、素晴らしい人格と自発性、スキル、行動力を備えた存在になることです。

こうなると影響力はリーダーにはなく、自分たちの中にあります。
メンバーは自分と大切な仲間のためにがんばります。
会社はそれを実現する舞台となる。

って、ちょっと分かりづらいですよね?
そこでもう少し具体的な事例で説明します。

組織を1つの自律的な生命体にすること

11月に、ホワイト企業大賞にノミネートされた企業さんにインタビューに行きました。

同社はホワイト企業をこう定義していました。

「働く人が、自ら仕事を創造し、仲間と働く喜びを感じ、人として成長できる企業」

これを建前ではなく本当に実践している会社でした。

この思いはリーダーから発信されています。
という事は、リーダーの影響力じゃん?って思うかもしれませんがそうではないのです。
リーダーは単なる「発起人」なんです。

その証拠に、例えば、ビジョンや理念はリーダーから発信された後に、社員さんがどう考えるかを問うて参画する機会があるのです。
人は参画した分だけ物事を自分事と捉えます。
参画して修正し完成したものは自分たちのビジョンになります。

惹きつけ型のリーダーシップでは、リーダーが発信したビジョンに対し社員さんは「会社の理念」「リーダーのビジョン」「会社のビジョン」という表現を使います。
どこか他人事ですよね。
対し、集団参画型の場合「我々のビジョン」「我々の理念」と言います。

リーダーが発起人とはこういうことです。
参画により、組織全体のステージを一段、上げてしまうのです。

こうなると組織に全てが内包されますので、リーダーが変わっても持続的に成長できると考えています。

部下を惹きつけ影響を与えるのが指示ゼロ経営におけるリーダーの役割ではない。
組織を1つの自律的な生命体にすることです。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

誰も縛らない、誰にも縛られないあなたが大好きです!

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