仲間の人生を知ると、組織は強くなる。
よく、結婚や出産を機に人が変わったように頑張るようになる人がいますよね。
かくいう僕もそうでしたが、仕事を頑張ることで自分の大切なものを守れるという、仕事とプライベートの統合が起きたからです。
同時に、「自分がそうであるように、社員にも守るものがあるんだよなぁ」と、当たり前のことを初めて意識しました。
夏のBBQ大会では家族をお招きするのですが、お子さんや孫さんを見るたびに、経営者として頑張らねばという思いが湧いてきたものです。
そして、その時に、僕の社長人生の中でも、ベスト3に入るようなブレークスルーが起きました。
それは…
社員みんなが僕と同じような気持ちになれば、組織は相当に良くなるのでは?
という気づきが降ってきたのです。
僕が「経営者として頑張らねば」と思ったのと同じように、社員が「みんなで力を合わせて、みんなが大切にするものを守ろう」と思ってくれれば百人力だと考えたのです。
そのための第一歩は、互いが互いの大切なモノ、コトを知ることだと考え、プロ野球の選手名鑑をパクって「日本一のスタッフガイドブック」なるものを作りました。

作成のためにヒアリングをすると、社員によって大切にするものは様々だということが分かりました。
「子どもの部活の全国大会出場を叶えたい」「自分のスキルを極めたい」「趣味を充実させたい」「ベンツに乗りたい」「昔、自分を馬鹿にしたヤツらをギャフンと言わせたい」…などなど。
「日本一のスタッフガイドブック」を発行するようになってから、社員間の雑談が増えました。
実は、数々の研究により、雑談がチームの生産性を高めることが分かっています。
その理由の1つに「仲間意識」にあります。
仲間意識は「みんなで力を合わせて成功しよう」という連帯意識を生み、困っている仲間がいれば支援をします。分からないことがあれば、サッと仲間に聞けるので、未解決のまま放置することが減ります。(放置したまま先に進むと余計に分からなくなる)
その他にも、挑戦意欲の向上、三人寄れば文殊の知恵の創出など、たくさんの嬉しい効果があります。
研究によると、こうした効果は、チームプレーを要する職場に限らず、コールセンターなどの個人プレーの集合体でも確認されています。(ちなみに学習塾でも!)
そして、仲間意識がもたらす最大の恩恵は、生産性の向上だけではありません。人は、仲間と協働した時に大きく成長するのです。
当社で起きた事例を紹介しますね。
先ほどの「昔、自分を馬鹿にしたヤツらをギャフンと言わせたい」といった本人です。
新聞配達のアルバイトとして入社した20代の男性社員なのですが、どうやってギャフンと言わせるか詳しく聞くと、高級外車に乗ってヤツらの前に登場するそうです。
彼は、一日に300軒も新聞を配達していましたが、配り間違いはほぼゼロという優秀な配達員でした。新人が入社すると率先して指導もしてくれました。
そして数年経って…僕は、ふと、ギャフンの件を思い出しました。
もう、相当に稼いだし独身なので出費も少ないはず。そこで、彼に「まだ外車は買わないの?」聞きました。
すると…
「もう、あの話はどうでもいいです」
諦めたのかと思いきや、そうではありませんでした。
彼は、仲間と協働する中で、自分が他者の役に立つことを知ったのです。自分が必要とされる喜び、自分の居場所があること、その意義を知ったら、ギャフンの件はどうでも良くなったんですね。
このように、人は仲間との関わりの中で成長していくのだと痛感した出来事でした。
そして、仲間の成功は周囲に勇気を与えます。
仲間意識をつくる効果は想像以上に大きいものです。
その第一歩は、雑談でも飲み会でもBBQでも、互いに語り合い、互いを知る機会をつくることです。
最も簡単な組織づくりの手法だと思いますので、是非、実践してみてはいかがでしょうか。
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