失敗の恐れを「挑戦の推進力」に変える思考の転換術

「挑戦したい」と思っても、失敗を恐れるあまり、二の足を踏んでしまうことはないでしょうか。
あるいは、最初から挑戦を選択肢から外してしまうこともあるかもしれません。

人は、進化の過程で防衛本能を手に入れました。というか、それを手にしなかった種は滅亡したわけですが、防衛本能は「嫌な体験を記憶する」ことで培われます。
挑戦しよう思った時に、過去の失敗記憶がフラッシュバックされ、なんとも言えない不安に襲われるのです。
人間が、このような十字架を背負って生きている以上、挑戦がいかに不合理なものかが解りますね。

そんな中において果敢に挑戦する人は何が違うのでしょうか。
僕の友人にも「こいつはリミッターが壊れているんじゃないか?」と疑いたくなるほど果敢に挑戦する人がいるんですが、彼らに、その秘訣を聞くと「挑戦しなきゃ何も始まらない」と言います。しかし普通の人にはそれが難しいから苦労するわけで、全く参考になりません。

経営に限った話ではありませんが、挑戦とは「こうなったら、おそらくこうなる」と、仮説から始まります。
しかし、やってみると想定外のことが起こります。しかし、それは失敗ではなく「仮説の誤りが発見された」というポジティブな事象です。その時点で修正し仮説の精度を上げていけば良いということになります。
乱暴に言えば「数撃ちゃ当たる」ということです。

以前に、そんなブログを書いたので、是非読んでみてください。

「”運のせいにする人”が成功するのにはワケがある」

このブログ記事の中に出てくる友人が、挑戦し続ける秘訣を教えてくれました。

「最善と最悪を想定し中庸を行く」

中国古典に出てきそうな重みがある言葉ですね。

僕は、友人からこの言葉を聞き「やじろべえ」をイメージしました。
やじろべえは、左右に振れ、最後に「あるべき場所」に落ち着きますよね。
このメタファーを実生活に置き換えると、左右に振れるというのは「色々とやってみる」という事で、やっているうちに、自分にとってしっくる来る場所(最善)が見つかると解釈しました。
同時に「これ以上振れすぎると危険」という限度(最悪の想定)も大切です。

友人のアドバイスのお陰で当社は大きく変わりました。

当時、新聞購読者を受け、新事業の開発の必要性を感じつつも失敗を恐れ躊躇していました。
そこで、まずは最悪を想定しました。
企業ですので倒産ということになります。キャッシュの状態や新聞市場の衰退予測からシミュレーションすると、数年間は試行錯誤に耐えられることが分かりました。

しかし、何をやれば良いか分からない。
唯一分かっていたことは「商売はお客様に喜ばれてなんぼ」ということ。
そこで、「とりあえずお客様に喜ばれることは何でもやろう」ということになりました。やじろべえが左右に振れるように、色んなことをやっているうちに、お客様の困り事が見えるようになったのです。

その多くが、個々の生活者の課題というよりも、地域の課題だということが分かりました。しかし、生活者のニーズは多様化しているので、行政の一括管理では対応できません。
その時に、自社でやってきた指示ゼロ経営に着目したのです。
「だったら、地域の人たちの知恵と協働で、自律的に解決できるようにすればいい」というアイデアが生まれ、地域創生事業をスタート。それに行政が着目し、今では指定管理業者として活動をしています。

友人のアドバイスがなければ拓けなかった未来です。

挑戦とは、不安と向き合う勇気+仮説検証のスキルで成り立ちます。無理して正解を探すのではなく、振れながら「しっくりくる場所」を見つけていくプロセスそのものだと思います。

最善と最悪を想定しながら、迷いも含めて一歩踏み出すこと。それが未来を切り拓く唯一の方法なのかもしれません。
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