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人の良い部分を見るという発想に潜む危険性…弱点にも飛躍の可能性がある

「人の良い部分を見る」と言いますが、僕はその発想は危険だと考えています。
その理由は、悪い部分を見ないという事なので、つまり悪い部分があることを認めているからです。

そうではなくて、評価を加えない「ありのまま」を観る感性が必要だと考えます。
それが出来ると1人1人が持つ個性がものすごく活きると思う。

今日は分かりやすい事例からそのことを考えたいと思います。

短所を強みに変えてしまった逆転の発想

評価を加えないと短所と思っていた部分から新しい価値を生み出す事があります。
例えば、僕が理事長を務める夢新聞協会のパートナー講師の山本和弘さんがそうです。

山本さんは夢新聞協会の認定講師1期生です。
初めて会った時は、なんかこう「日本むかし話に出てきそうな喋り方」という印象だった。
(ごめんね、山ちゃん)

認定講座の申し込みがあった時、正直「人前でしゃべるんかな〜」と不安になりました。
その不安は的中。
初めて夢新聞を開催した時に応援に行ったのですが、やっぱりアンチョコを見ないと話せない。セリフを読んじゃうからすごく昔話風になるのです。
「自分には講師は向かないんじゃないか…」彼は悩み落ち込みました。

それでも「何とかできないか?」と考え続けました。
考えに考え抜き、これ以上考えられないところまで来て、彼の中に光が差し込みました。

「そうだ!アンチョコを見ないと話せないなら堂々と見てやれ」

「??」「開き直りか?」って思うでしょ?

彼の素晴らしいアイデアはこう。

「紙芝居形式にしちゃえ」

伝えるコンテンツを紙芝居にすれば堂々とアンチョコを見れるし、日本昔ばなし風でもOK。

で、結果はこう。

子どもたちすごく夢中になっているでしょ?
日本昔ばなしっぽい話し方という「特徴」を持った彼だから発想できた素晴らしい方法です。
これを「短所の克服」なんてやっていたらおそらく思いつかないアイデアだったと思います。
人の良い部分を観るという発想では到達しない、新しい価値づくりです。

もうこうなったら止められない止まらない。
夢中になり、ついには専用の自転車まで作ってしまった。

ありのままを観ると、真に社員1人1人の個性が活きる組織づくりができる

個性は、ただ善悪なくそこに存在するだけで、それに誰かが良し悪しの評価を加えているだけです。
その認識に立つと組織づくりが変わると考えています。

通常人事は組織の目的・目標を実現するために最も効率的な採用と人員配置を行います。
目的・目標が先、人事は後です。
とても合理的な方法だとは思うんですが、こと中小企業の場合、そんなに都合の良い人材は集まりません。
だから「今いる人材で出来ることを探る」という形が現実的です。
これに関してはこの記事を参考にしてください。
「今いる社員の個性を結合すれば、小さな企業でも魅力的なビジネスが創れる」

料理で例えると、メニューを決めてから食材を買いに行くのではなく、「和食にしよう!」と大まかなメニューを決めてから、食材を見ながらメニューをアレンジするやり方です。
この視点を持つと、自然と個々の社員の個性が一番活き、それで全体を描く形を模索するようになります。

逆に、戦略を重視すると、それを遂行する能力を画一的に決められ、その能力を持っていない社員はダメと言うことになります。
そうなると、それを克服することを求められ、社員は変わろうと努力し、それが自己否定に繋がることが多いと思います。
社員が戦略の犠牲になることがある、悲しい事だと思う。

個性に評価を加えず、ありのままで観る。
レゴのブロックのようなもので、何に役立つかは分からないが、とにかく今あるものでどんな形が出来るかをイメージする。

それを社員が参画してできたら、1人1人の個性が活きた上で描く素晴らしいビジョンができあがると思います。
変化に即応できる柔軟で強い集団です。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

また明日!

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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