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商品に差異のない時代には「共感」が選ばれるための必須の要件になる

「NISSAN あ、安部礼司〜BEYOND THE AVERAGE」ってご存知ですか?

東京FMで毎週日曜日の夕方5時に放送している番組です。
ラジオ番組としては記録的ロングランで、2006年から続いています。
すごく上手、マーケティング的に。

今日はこの番組から僕が気付いた、共感が企業の最大の資本であるという記事を書きますね。

すべてはターゲットの絞り込みから始まる

この番組の主人公、安部礼司は1971年生まれの43歳です。
放送開始時は35歳、中堅企業に務める普通のサラリーマンが社会の荒波にもまれながら成長する物語なのです。

blog_head

なんとブログをやっているという細かさ
http://www.tfm.co.jp/abe/blog/

まず、1971年生まれという設定ですが、ちょうど第二次ベビーブームの世代なんです。
この世代の特徴は、高度成長期に育ったため、個性的であることよりも平均的である事を求められた事にあります。
バブル期には熾烈な受験戦争を経験しています。
大学入試の倍率が30倍なんて当たり前、でも、大学に入りさえすれば就職先がいくらでもある、と淡い期待を抱き日々の勉強に励んだ。
でも、入学とほぼ同時にバブル崩壊。
卒業時には就職難に遭遇した世代です。

人口が多いので企業からターゲットにされやすく、「右向け右」でコントロールされた世代。
ルービックキューブを買ったが解けずに諦めて、その後ファミコンで視力を落とし、ビーバップハイスクールで不良に憧れ、イカ天を見てバンドに憧れ、BOØWYを聞いた。

だからみんな同じような思考回路を持っています。
そう「安部礼司」なのです。

番組の主人公、安部くんはその名の通り、何をやっても「アベレージ」な男の物語なのですが、これがマーケティング的にすごく強かに計算されているんです。

まず、リスナーに第二次ベビーブーマーを狙っている。
番組が始まった2006年、彼らは30代中盤、多くの人が結婚をして小さな子どもがいて、ターゲットが日曜日にはマイカー(古い)でお出かけして、夕方5時にはその車中でラジオを聞いていることを想定しているはずです。

番組中でかかる曲は1980年代〜1990年…つまり彼らが青春時代に流行った、今聞くと恥ずかしい曲ばかり(笑)
さらに、安部くんの携帯の着信音は「マリオネット」

狙ってますね〜

この世代特有の、ガツガツしていない、でも自分らしく成長していく姿が上手に表現されていて、きっとターゲットのリスナーは彼の一挙手一投足に恥ずかしさを含んだ共感を覚えているはずです。

安部くんは2006年には独身だったのですが、その後結婚して子どももいます。
出産を機にクルマを「キューブ」から「セレナ」に変えているのですが、これは安部礼司に自分を投影したリスナーの購買心理に確実に影響を与えたはずです。

ちょうど家路に向かいクルマを運転している時に聞けば尚更です。

お客様から共感が得られると、あなたが勧めるものが売れる

この番組が続いているということは、日産自動車がスポンサーでい続けてくれるから、つまり広告効果が高いからです。

取りも直さず、その秘訣は「安部礼司」な人をターゲットにしていることです。
放送時間も、かける曲も、スポンサー選びも、物語に出てくるエピソードも、CMで日産のどの自動車を出すかも、すべてターゲットに共感されるように仕組んでいます。

狙ってますね〜

「アベレージ」な人たちが、安部くんの成長物語に共感し、自分の人生を投影し、彼とともに成長していく。
僕は、自動車に限らず、物語の中で彼が使う多くの商品、サービスが売れるのでは?と考えています。

「共感」はこれからの時代の経営にとって、最大の資産になると考えます。

そして、安部礼司のモデルは、私たち小さな企業にも応用できるはず、僕はそう思います。
ラジオ番組は持てませんが、SNSなどを通じ発信することはできますから。
安部礼司がいなくても、自分で発信することで同じような効果を生むことができる。

そすれば、安部礼司が乗るセレナが売れるように、あなたが勧める商品・サービスが売れる、そう思います。

個の発信は必須です!

あ、僕は1971年10月28日生まれ。
安部くんの2週間後にこの世に誕生してます(笑)
だから「安部くん」って呼んでいるんだよ(笑)

僕も共感者の1人です。

それでは今週もがんばりましょうね!

 

 

 

 

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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