人を採用する前に、仕事をクビにしよう

人手不足が深刻です。
多くの企業で、現場から「なんとかして人を増やしてほしい」という悲鳴が聞こえてきます。
確かに、人員の確保は大切ですが、その前にやるべきことがあります。

それは「仕事をクビ」にすること。
人ではなく仕事を、ですよ。

つまり「ムダ仕事の廃止」です。
ムダ仕事とは、効果のない仕事を指します。「そんなものはない」という人もいますが、職場には「以前からやってるから」という理由だけで続けている業務があるものです。

ムダ仕事が増える要因は、組織の「始めるのは得意だが、やめるのは苦手」という特性にあります。
効果はないが、それを始めた人に気を遣い、やめられないんですよね。
例えば、ある企業では、あるマネージャーの思いつきで顧客カルテなるものを作ることになりました。お客様との会話で得た情報からデータベースをつくるのですが、残念ながら、まったく活用されていません。
事務員さんは、何の疑問も持たず、日々、惰性で情報入力をしています。しかも、発案者に気を遣い廃止もできないとくる。

勇気を出して廃止するとともに、新たなムダ仕事を生まないようにしなければなりません。

実は、無駄仕事が増える原因は、人間の真面目さによるところが大きいのです。
僕も、ムダ仕事を増やした経験があります。
あまり知られていませんが、僕は大学卒業後、都内のドラッグストアに勤めていたんですね。

店長が真面目な人で、いつも「仕事が終わったら、ボケっとしていないで自分で仕事を作れ」と口酸っぱく言うのです。
部下も真面目で、頑張って仕事をつくり出します。

しかし、無理やりつくり出した仕事は効果のないものばかりです。
ある社員は、活用するところを見たことがない顧客カルテを作り始めましたし、ある社員は、これ以上磨いても綺麗にならないのに、毎日のように蛍光灯の掃除をしていました。

そして、これらの仕事は「以前からやってるから」という理由だけで、後輩に受け継がれていくのです。

僕は、「忙しいから人を増やして」という声が上がった場合、まずはムダな仕事の廃止を提案しています。
ムダ仕事の仕訳法はシンプルです。

「何のためにやっているか?」という問いを投げかけ、即答できなければ試しにやめてみるのです。
廃止して問題があれば復活すれば良い。しかし大抵、目的を即答できない仕事は、やめても困らないムダ仕事であることが多いのです。

ちなみに、僕は、新聞店の社長時代に、徹底した仕訳を行ったことがあります。
僕が「何のためにやっているのですか?」と聞くと、「いや、以前に社長がやれと言ったじゃないですか」と叱られ恥ずかしい思いをしたものです。

リーダーの気まぐれで始めた仕事も多いのではないでしょうか。

私たちは「仕事を減らす」という選択肢を持っています。
やめることは否定ではなく、進化のための整理…そう割り切って、蓮舫さんばりに仕訳をしてみてはいかがでしょうか。
 
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