企業を真に伸ばすのは「すぐには役に立たない」知識やスキル

「3日で痩せる」「90日で億万長者」「一瞬でシミが消える」…ネット広告を見ると、消費者庁に通報したくなるような怪しい広告が乱舞していますが、これは、いかに人が「すぐに効果が出るもの」が好きかということの左証であると考えることができます。

経営者もすぐに効果が出るノウハウが好きですね。

ノウハウには3種類あります。

1、その会社だけで通用するノウハウ
2、その業界だけで通用するノウハウ
3、業界を超えて通用するノウハウ

1から3の順に、「すぐに効果が出ない」という事になります。
3が最も習得に時間がかかるわけですが、3がなければ、2も1も活かすことはできません。野球チームで例えるなら、どんなに優れたバッティングやピッチングのスキルがあっても、チーム内の人間関係やチームワークが悪ければ勝てないのと同じです。

僕が尊敬する、ネッツトヨタ南国の横田 英毅相談役は、「鬼と金棒」の比喩でこのことを説明します。
どんなに大きな金棒を持っていても、鬼が貧弱であれば、使いこなすことができないばかりか金棒に振り回され危険です。
横田さんは、この比喩で「人間力」の大切を説きます。

明仁上皇の教育担当を務めた小泉信三は、世界のグローバル化に伴い、産業界の「すぐに役立つ人材を育てて欲しい」という要請に対し、次にように反論しています。

「すぐ役に立つことは、すぐ役に立たなくなる」

確かに、3日で痩せるものは、3日で元に戻りますね 笑

ビジネス界には、コピーライティングや部下との対話術など、具体的なスキルが溢れていますが、それらを使いこなすためには、強い鬼になること…素養を身につけることが求められると考えるのです。

素養とは、具体的には、「美意識」「人間関係構築」「チームワーク」「共創思考」「創造性」「感情の制御」といった、哲学的なリテラシーです。

オックスフォード大学では、伝統的に哲学がカリキュラムの中心に位置づけられていますし、10年ほど前からスタンフォード大学も素養の習得に力を入れています。

素養がないとスキルは十分に活きません。
成功の反対は失敗ではなく「諦め」と言います。仕事で成果を出すためには、PDCAを諦めずに回し続けることが最も大切ですが、素養が貧弱だと、途中で回すのをやまてしまいます。
途中で諦めてしまったり、人間関係がギクシャクしたりして、組織が機能不全に陥るのです。

人は、すぐに利益が得られるものに魅力を感じるというバイアスを持っています。しかし、短期的利益に翻弄されると、長期的には損をするというのは世の常です。

金棒探しを一旦やめ、自社がどんな鬼であるか、今一度チェックしてみてはいかがでしょうか。


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