学習効果が18倍になる社内学習会のつくり方

今の時代の人材育成は本当に高度になったと痛感します。
それは生活者が求めるものが高度になったのが原因ですが、例えば、「おもてなし」を実現する教育ってのは本当に難しい。

以前、ファミレスが登場した時代ではマニュアル通り「いらっしゃいませ〜!◯◯へようこそ」と言えば評価されました。
頭で覚えれば良い接客ができた時代です。

それが今では「感性で習得する」レベルになった。
「これがおもてなしだ」と定義することはできても、それができるようになるとは限りません。

どうすれば習得できるのか?…以前、僕は師匠に聞いたことがあります。
師匠は「侘び寂び」(わびさび)を例に教えてくれました。
侘び寂びはほぼ全ての日本人が知っている言葉であると同時に、多くの人が理解できてない、とても抽象的で高度な概念です。
ちなみに僕はいまだによく分かっていません。

師匠が言うには、そんな僕がもし侘び寂びが理解できるようになるとしたら…

1、日々、侘び寂びなるものに触れること
2、侘び寂びに関心がある人とそれについて対話すること

こうした学習法を「浸かる」と言い、感性で理解する分野の最も有効な方法だと言います。

企業では頭で覚えればできる基本的なことは入社3年以内に習得できます。
そこから先の高度な教育は「浸かる」が良い。

その具体的な方法はシンプルです。

「具体」→「抽象」→「具体」

これで良い。

例えば、おもてなしができる会社になりたければ、それが出来ているお店などに行き体験することです。(具体)
そして、体験した具体から、おもてなしの要点やコツ、考え方などのエッセンスを抜き出します。(抽象)
最後に、エッセンスを自分の仕事に活かします。(具体)

例えば以前に、ある田舎のホテルに泊まった時に、チェックインが遅かったので食事は軽いものでいいと思い、フロントで「一番近いコンビニはどこですか?」と聞きました。
すると最寄りのお店を教えてくれたのですが、その際に「何かお探しですか?」と聞かれました。
軽い食事がほしい旨を伝えると、すかさず「では私どもで作りますよ」と言ってくれました。
疲れていたのでとても助かりました。

こうした体験から、要点を抜き出します。
「相手の質問の先にある真の望みに注目することが大切」と言った具合に。
そして、それを自分の仕事に当てはめ、できる行動を考えるのです。

他社の事例から学ぶだけでなく、自分たちの活動を振り返りエッセンスを抜き出し次の行動を考える方法も有効です。

ちなみに僕は本ブログで11年間、ほぼ毎日、これをやっているのです。
これをやった11年間と、やらなかった11年間で雲泥の差があります。

「具体」→「抽象」→「具体」

「浸かる」教育を自社の教育の標準にすることをオススメします。
本当に人と組織が成長しますよ。

あ、ちなみに「18倍」というのは、一方的に他人の話を聞いた場合の学習率がたったの5%なのに対し、自ら考え仲間と学びあった場合90%になるからです。

というわけで今日も素敵な1日をお過ごしください!

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