口出ししたい欲求を抑えて待った一寸先に、人と組織が急変革する

あと少し、ほんの少し待つことができたら人と組織が育つ、そんな臨界点があります。
どういう点かと言うと、「そのポイント」を超えたら社員が自発的に動き出すという境界線です。

そのポイントまで待てないんだよね…
で、口を出してしまう。
あと、少し待てば動き出したのに…

この臨界点は、組織の成長を決める一大事だと考えています。

待ったら自発的に動き出した。
それを見てリーダーは「みんな、やるじゃん!」と嬉しくなる。
リーダーの嬉しがっている姿を見たメンバーは、より自発的に動くようになる。
好循環が始まります。

やがて、リーダーの中に「このメンバーなら大丈夫!」という信頼が生まれます。
この信頼ができることが、すなわち指示ゼロ経営の完成なのです。

昨日、まさに、その臨界点を渡りました。
僕の母校の中学校で毎年4月に、新一年生を対象に夢新聞ワークショップをやっています。

夢新聞の説明を赤字でするので、すでに知っている方は読み飛ばしてください。

夢新聞とは、自分の夢が叶った未来に出される、自分の活躍を伝える新聞を手作りするワークショップです。
文章はすべて完了形・過去形で書きます。

人生、生きていれば色んな事を体験しますが、後になって「あの出来事があったから今がある」って思う瞬間がありますよね?
物語が紡がれている。
特に辛い出来事が未来の起点となることが多いです。

人生の物語を紡ぐ訓練をするのが夢新聞です。
と同時に、「協働」を学ぶ場でもあります。
夢は1人で叶えることはできません。
みんなで力を合わせれば、みんなの夢が叶います。逆に、「自分さえ」という考え方では誰の夢も叶いません。

そので夢新聞では「制限時間前にクラス全員、1人残らず夢新聞を完成させる」というミッションを与えます。
やり方は全て子どもたちに任せますが、講師も担任も何を聞かれても教えません。

自ら課題を見つけ、知恵を出し合い、協働で取り組む自律的な行動を訓練するワークショップなのです。

さて、ワークが始まると講師と担任の先生の葛藤が始まります。
いまいちパッと行動しない子ども集団を見て「大丈夫か?」と不安になります。
書かずにおしゃべりをしている子、居眠りをする子、書けずに困っている人がいるのにお構いなし…

講師と担任はスタート40分後くらいに不安のピークに達します。
でも、ここが冒頭の「臨界点」の直前なのです。
講師が不安なように、実は同じく子どもたちも不安なのです。
ミッションを達成したいと思っているのです。

「信頼して待つ、見守る」

待った講師には素晴らしいギフトが待っています。
1人か2人が行動を開始すると、それを見た周りの子どもたちが一斉に動き出すのです。
それを見た講師が嬉しそうだと、この動きは加速します。

講師や担任の中には感動のあまり涙を流す人もいるくらい、まったく新しい世界が展開されるのです。

これを肌で体験した講師は、最初に苦しんだ分、人と人の集団への信頼が心に根付き、人間として大きく成長します。

企業もまったく同じです。

もう少し待ってみませんか?
その先に素晴らしい世界があることを信じて。


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