【要注意】自信を持った人間は、他人にトンデモ話を信じさせる力を持つ

自信を持っている人の言葉には説得力があります。
例え、その自信に根拠がなくても 笑

しかし、それは時として危険をはらみます。
実は、僕には黒歴史があります。

今から8年ほど前、僕が新聞店の社長時代、地域の組合でのスタッフ研修の担当になってしまいました。
研修と言っても、自分の実践を発表し合う学び合いの場ですがね。

僕も今でこそ研修講師で食っている身ですが、当時はバリバリの新聞屋、ワークショップのやり方など知りません。
そこで自分なりに色々と調べた末に「どうやら、アイスブレイクをすると場が和んで良いらしい」…そんな知見を友人に教えてもらいました。

アイスブレイクとは緊張をほぐしリラックスしてもらうためのもので、研修の冒頭に簡単なゲームなどをやります。

僕は考えに考え抜いて、当時流行っていた「あたりまえ体操」をみんなで踊ることにしました。

これが効果大、一気に場が和みワークショップが非常に有意義なものになったのです。

この評判を聞きつけた他地区の組合から「コツを教えてくれ」と依頼され、なんと長野県中の組合を相手に講義をすることになったのです。

スーツ姿で登壇した僕は壇上から堂々と、「みんなで、あたりまえ体操を踊って下さい」と伝えました。
一瞬、場が凍りましたが、「今のような場が和む効果があるのです」と力強く言いました。

質疑応答でも、「あたりまえ体操に何か意味があるのか?」という質問が来ましたが、「あたりまえ体操の他に何かあるんですか?」とい逆質問をかます始末です。

自信を持つ僕の本気さに、みんな納得してしまったのです。

そして悲劇が起きます。
ある地区の組合で、100名以上のスタッフを集めたワークショップを行い、冒頭であたりまえ体操を流したのです。
唐突に流したもんだから誰も踊るわけがない。
100人が、淡々と流れるあたりまえ体操の映像を静かに見つめているという、胃が痛くなるような時間が流れたそうです。

後で聞いた話ですが、組合のお偉いさんは耐えられずに会場から静かにフェードアウトしたそうです。

その後、僕のところに強烈なクレームが来ことは言うまでもありません。

社長という生き物は根拠がなくても前に進まなきゃいけない場面が数多くあります。
だから、自分を騙してしまうんですね。
時に根拠のない自信を持つことも大切、でも、それは集団が馬鹿になる危険性をはらんでいます。

常に自分を客観視することが大切、そんなことを学んだあたりまえ体操事件でした。

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