任せて上手くいく会社と、任せて崩壊する会社はここが違う

任せたら、アッサリと上手くいったという話を聞きます。
一方で、任せたら組織が崩壊しそうになったという話も聞きます。

今日の記事では両者の違いと、任せられるようになるための要点を整理したいと思います。

任せることは、上司も大変だが社員さんもすごく大変

まずは指示ゼロ経営における「任せる」ということをシッカリと認識したいと思います。
言葉があまりにも一般化しているので軽く考えがちですが、その本質を認識する必要があると思います。

指示ゼロ経営では「ひとしごと任せる」を原則にします。
ひとしごと、とは「自ら発案し→実行し→結果を検証し次に活かす」…このワンセットを指します。
上司は、これが出来る人には任せられますよね?

任せられた社員さんは仕事を自分で創造できますので仕事が愉しくなります。
が、困難も伴います。
自分(たち)で決めたことなので責任が伴いますし、そう簡単には成功せず、試行錯誤を繰り返すからです。
僕が社長を務めた会社の社員さんは「楽じゃないが愉しい」と言っていました。

任せて失敗するケースの代表は、任せ方が間違っていることにあると思います。
発案段階を任せずに、実行だけ任せるとか、結果の検証を任せずに上司が口を出すとか、ワンセット任せていないケースです。
これでは自分事にならない、やらされになってしまいます。

あるいは、社員さんの能力以上のことを任せるケースもあります。
人は、自分の脳力に合った仕事を任せられると力を発揮します。
合っている、とはカンタン過ぎず、難しすぎずの塩梅がとれたものです。

能力を超えたことを任せると、社員さんはすごくストレスになります。

それでも会社が好きで、 人間関係ができていれば踏ん張ってくれると思います。
しかし、時間との勝負で、キャッシュが底をついたら元も子もありません。
ゆとりがある場合は難しい課題でも大丈夫だと思いますが、そうでない場合はムリは禁物だと思います。

任せて成功する組織のリーダーは「信頼して見守る」ことを徹底している

上手くいかないケースには、1回の失敗で上司が嫌になってしまうというケースもあります。
いきなり成功することは稀だと思います。

「自ら発案し→実行し→結果を検証し次に活かす」…のサイクルを回すわけですが、最初は失敗ばかりだと思います。
失敗を許さないリーダーのもとでは指示ゼロ社員は育ちません。
リーダー自身も数多くの失敗から成長したはずです。
ただし「失敗してもいいよ」でも育ちません。

リーダーは失敗を許すとともに、社員さんは失敗を糧にサイクルを回し続ける責任があります。
両者が成立した職場が任せて成功します。

他にも、社員さんが困難に直面した時に、リーダーを頼りにして、リーダーもそれに応えてしまうケースもあります。
勿論、リーダーでないと解決できない問題もありますが、ほとんどは社員さんが知恵を出し合えば解決できるはずです。

リーダーも頼られると張り切ってしまいますよね?
で、リーダーがサイクルを回してしまう。

社員さんの中で誰か1人がリーダーに頼り、それに応えてしまうと、まわりの社員さんも同じ行動に出ます。
かくして「忙しいリーダー」の出来上がりです。

任せて成功する組織のリーダーは「信頼して見守る」ことを徹底しています。

リーダーは「任せる」ということの本質を理解し失敗を許し信頼すること。
社員さんは失敗を次に活かすこと。

こうして任せて成功する組織になっていくのだと考えています。

それでは今日も素敵な1日を!

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