1人1人は良い人なのにチームが良くならないのは何故なのか?

「1人1人は良い人なんだけどね〜」
時々、経営者、マネージャーからそんな言葉を聞きます。
個々人は善良なのにチームワークが悪かったり無責任になったりするという悩みです。
これ「あるある」だと思います。

昔からスポーツの世界では、一流選手を集めても勝てるチームになるとは限らないと言いますが、チームが強くなるのには特有の原則があります。
それは取りも直さず「チームをまるごと育てる」という原則です。

ノルマがあったら顧客のことは考えないし仲間同士の助け合いはしない

この件に関しては日本郵政の一件が参考になると思います。(反面教師として)
例の、かんぽ生命の不適切販売です。
保険料の二重徴収など顧客に不利益を与えた疑いのある契約は18万3000件に登りました。
原因は厳しいノルマです。
経営陣は否定していますが、それ以外に理由はありません。
日本郵政には悪人ばかりが集まってくるはずはありませんから。

経営陣は「コンプライアンス教育を…」なんてほざいていますが、責任を現場の社員に押し付けるなと言いたいですね。

年賀はがきの販売といい、個々にノルマを押し付けるのがお家芸なのだと思いますが、成熟社会ではすぐに限界を露呈すると思います。
その理由は、自分のノルマをクリアすることに意識が集中し、お客様のことなど考える余地がなくなるからです。

顧客あっての商売ですからね。

また、自分のことで精一杯だと仲間を助けることはしません。
みんなで考えるから三人寄れば文殊の知恵が生まれる。
みんなで協働するから個々の弱点が補完されチームとして強くなる。

こうした事を破壊するシステムになっているのです。

共創が起きる環境を設定すること

僕は詳しく調べていませんが、もし日本郵政に成果主義が導入されていた最悪です。
成果主義は競争を原理としています。
例えば、賞与の予算が100万円あったとして、これを成績に応じ差をつけて分配します。
仲間といえどライバル、というか敵になるのです。
助け合いなんて皆無でしょう。

時代は競争から共創へ移り変わりました。
これは決してキレイゴトではありません。
古くて新しい生存戦略です。

共創は三人寄れば文殊の知恵を生み出しますし、チーム内の小さな問題を、近くにいる仲間がサッと支援するので全体として常に最適な状態を保つことができます。
しかも自律的…「勝手に」です。

共創は、1人では達成できない目標がある時に出現します。
みんなで力を合わせないと達成できない「全員の目標」です。
個別に割り当てられた目標ではなくチームで目標を持つことで起こります。

地球上から戦争がなくなる一番、手っ取り早いのは宇宙人が攻め込んでくることです。

共創が起きない原因は、個々の社員よりも環境に原因があることがほとんどです。
イジメが起きたりつまらない派閥が生まれるのも。

1人1人は良い人なのに共創が起きない時は、今日の記事を社員とシェアしてみんなで環境について話し合うことをオススメします!

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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