経営理念やビジョンはつくるのではなく「らしきもの」が立ち現れるのが理想

自律型組織は、リーダーが「つくる」と意気込むと作れなくなってしまうというジレンマがあります。
リーダーの手によって作られたものは、そもそも自律的とは言えないですよね。
つくるのではなく「なる」…条件が整えば「なる」これが自律型組織です。

でも、なるのを待つというのは大変なことです。
じれったいしイライラする。
これまでは、リーダーが明確な理念やビジョンを示し、的確な指示で組織を動かしたのだから、よほどの覚悟がないと待てません。

今日の記事では、待つと「なる」そして理念もビジョンも「出来上がる」…その真理に迫りたいと思います。

意思決定に社員集団が参画することで、課題を自分事と捉えるようになる

指示ゼロ経営では、リーダーによる独善的な意思決定はありません。
独善的というのは「オレがやると決めたらやるんだよ」ということ。

「指示ゼロ経営を導入する」という意思決定でさえ、社員の意見を求め対話します。
社員の意見に従う、というわけでもありません。
対話です。
そこで、もし「必要ない」という結論に至ったら、それはしょうがないことです。
やる意思のない集団に導入しても効果はないですからね。

「そんなことをしていたら経営のスピードが落ちる」と言う方がいますが、自分事になっていない状態でスタートした時の弊害の方が、長期的に見たら大きいと考えています。
それに、最初は合意形成に時間がかかりますが、慣れると素早くできるようになります。
仮に反対であったとしても、代替案が出ます。

もちろん、リーダーだけが気付いている課題があった場合、リーダーから課題提起をします。
提起をした上で、対話を行い合意を形成します。しかも、最大公約数的な馴れ合いや、安易な多数決ではなく、しっかりと対話します。

意思決定に社員集団が参画することで、課題を自分事と捉えるようになる。
自分事になると、言われなくても行動しますよね。

自発的に行動するから知恵を出し、創造的な仕事を生み出すわけです。

指示ゼロ経営に慣れてくると、リーダーよりも多くの課題提起をするようになります。
そこには、経営理念やビジョンと言ったものも含まれます。

よく、「理念やビジョンはリーダーが示すべきだ」と言われますが、そんなことはないと思います。
少なくとも、弊社はそれで指示ゼロ経営になりました。

対話と参画を通じ内在化されたものが真の理念である

企業の活動には、「想い」があり、「ビジョン」があり、それを実現するビジネスモデルなどの「やり方」があります。
トップダウン式では、これらの多くをリーダーが決めました。

僕には能力がなかったので、これらを示すことができませんでした。
リーダー失格とも思いましたが、できないものはできないのです。

その時に、指示ゼロ経営を決意しました。僕が示さずとも、集団内から生まれ、それが共有されれば問題ないと考えたのです。

僕には想いだけはありました。
「人には、自分だからできることがある。それで人のお役に立つ生き方は素敵だ」
そんな想いです。

ビジョンを持たない集団は、最初は迷走します。
とりあえず、今、すべきことを一生懸命にやるだけです、毎日、毎日。
すると、方向性が定まらないので気持ち悪くなります。
すると、集団内から「ビジョンが必要」という意見が出ました。

とりあえず、決めてみますが、行動しているうちに違和感を感じ、また練り直します。
この繰り返しを続けるうちに、ある日、「これだ!」としっくり来るものが出来上がりました。

感覚的には「つくった」というよりも「立ち現れた」という感じです。

理念もそうです。
色々と話し合いましたが、日々変わって行くんです。
そして、最後は、言語を超えた理解が心の中に芽生えたのです。

これを「内在化」と呼びます。

お地蔵さんにオシッコをかけたらバチが当たりそう、と感じるような、内に秘められた意識です。

これらは、全て対話をしたから生まれたものだったと感じています。
僕が考え、言語化して伝えただけでは深い理解は得られなかったと思います。

経営理念やビジョンはつくるのではなく「らしきもの」が立ち現れ、気付くと自然と共有されている。

指示ゼロ経営ではそんなことが起きるのです。

それでは今日も素敵な1日を!

 


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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。株式会社Tao and Knowledge代表 株式会社たくらみ屋代表 一般社団法人夢新聞協会理事長。
指示・命令をしなくても自分たちで課題を発見し行動できる組織「指示ゼロ経営」を提唱する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。
著書に「リーダーが『何もしない』とうまくいく」がある。

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