衰退産業が成長産業に変わる。新しいビジネスアイデアを生む発想法

自社が今、やるべきことは置かれているステージによって変わってきます。
「今の仕事をもっと工夫して頑張ればもっと成果が出る」…そんなステージにいる企業は、きっと希望を感じながら仕事をしていると思います。
ところが多くの企業はそうではないと思います。
多くのビジネスモデルが賞味期限切れを起こしているからです。
成熟期から衰退期に入ったら「やり方」ではなく「やること」を変えなきゃいけない。
業態転換が求められます。

今日は、業態転換に必要な視点について考えたいと思います。

「何屋」「扱っている商品・サービス」はいったん忘れてみる

まずは、ここで言う業態転換とは何か?について確認しますね。
業態転換は新規事業を始めるとか多角化をするといったものではないと、ここでは定義します。
例えば、新聞業界は20年前にピークを迎え、それ以来じっと発行部数を落とし続けています。
僕が20年前に業界に入った時に「このままでは10年後には大変なことになる」と言っていましたが、10年経っても「このままでは…」と言っていました。
そして20年が経った今、多くの新聞社、新聞店が苦しい経営を強いられています。

20年間、何をやっていたん?って感じですがサボっていたわけではありません。
「やり方」の改善に心血を注いでいたのです。
例えば、インターホンの普及でお客様に面会できなくなった、ではどうするか?といった議論ね。
しかし、一向に良くならならず今は、新たな収入源の確保を考え出しました。
「何か売れる商品はないか?」という発想ですが、そんなに商売は甘くない。
今時、扱うだけで儲かる商品なんてないし、仮にあったとしても他所でも扱っていますよね?

もっと別の発想から業態を転換する必要があると思うのです。

例えば、ある新聞店はこんな事をたくらんでいます。

地域内の後継者がいない農家に、農業をやりたい若者を紹介する。若者は農家からノウハウを学ぶ(有料で、一部を仲介料としていただく)→畑や田んぼの使用者は地代を農家に払う→採れた野菜やお米などは新聞店で仕入れ地域に販売する。できれば地元のお弁当屋さんとコラボしてお弁当販売を行う(ニューズレターがあるから売りやすい。お米など重いものは宅配する。お弁当は独居老人や共働き世帯に宅配する)
みんながハッピーになりますよね?

これって新聞店だからやりやすい事業だと思います。
この発想は、扱っている商品や業種・職種のことをいったん脇に置いて考えないと出ないものです。

商品やサービスではなく「人」にフォーカスした発想が求められます。

人の欲求と自社の経営資源にフォーカスしてアイデアを出す

この新聞店がとった発想法はこうです。
まずは自分たちにできることを洗い出しました。
そこで出たものは…
①地域の人をよく知っている。②自社にイベントスペースがある。③自店発行の手づくり新聞(ニューズレター)がある。④新聞記者とのコネクションがある。⑤宅配ができる。

次に、地域に住む人の欲求を考えました。
・地域コミュニティが薄くなったことによる寂しさを何とかしたい
・定年退職をした後も社会との関わりを持ち続けたい
・後継者がいない農家で、大切にしてきた畑や田んぼを引き継いでくれる人が欲しい
他にもたくさん出ました。

そして「自分たちだから出来る、地域の人に喜ばれることはないか?」と考えた結果、その1つとして先程の農家のアイデアが出たのです。

他にも、定年退職者を対象にした「プチ起業ワークショップ」を自社のイベントスペースで行うアイデアもあります。
ワークショップでは、参加者同士のコラボレーションが生まれるようにして実現の可能性を高めます。
そして、それを必要とする人との架け橋をニューズレターで行う→さらに、新聞記者に取材に来てもらい、それを地域に報せる。
紹介料で収益を得ることができますし、地元の人が多く新聞に載るようになると新聞を読む人も増えるという相乗効果も生まれます。

こうした発想は「新聞を仕入れて売る」という思考の延長線上でいくら考えても出ないと思います。
まったく違う思考の枠組みがないと出ません。

同時に、できるかどうか?は後で考え、良い意味で無責任に発想する遊び心が大切だと考えます。

思考の枠組みがあれば誰でも飛躍した発想ができると思っています。

このアイデアワークショップをやっている時のスタッフさんのイキイキとした表情はすごく輝いていました。
そして、これを現実にするには苦労が伴うことを分かっていても希望に満ちた顔をしていました。

人にとっても企業にとっても希望は明日を生きるエネルギーになるんだと痛感しました。
自社にできることを洗い出す。
人の欲求にフォーカスする。

やり方ではなく「やること」を変える…そんなステージにいる企業に求められる視点だと考えています。

それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい!

 


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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。株式会社Tao and Knowledge代表 株式会社たくらみ屋代表 一般社団法人夢新聞協会理事長。
指示・命令をしなくても自分たちで課題を発見し行動できる組織「指示ゼロ経営」を提唱する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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