優れたチームほど、上司への報連相がないのは何故なのか?

報連相は社会人の基本と言われています。
その常識を覆すのが自律型組織、ホラクラシーとかティールの世界です。
「報連相がない」
指示ゼロ経営も例外ではありません。ところが、いきなり「報連相がない」と言われても、どういうことなのか分かりませんよね?

今日は、その不思議な世界を紐解いてみたいと思います。
結論から言うと、報連相がなくなるのではなく、まったく異質なものになるのです。
そして、だからこそ集団が活性化して、ものすごいことをやってのけるのです。

自律型組織に報連相が不要なのは、部下との関わり方が違うから

まずは、従来型の組織と、指示ゼロ集団の違いから。
従来型の組織は、上司が部下1人1人と関わります。
部下に的確に指示をします。部下は上司にアドバイスを受けながら行動します。部下は、問題があると真っ先に上司に相談します。
上司によっては、教えずに、上手な問いを投げかけ自分で答えを出せるように工夫する人もいます。

この場合の報連相は「部下→上司」に対して行われます。

ところが、この形態が今の時代に合わなくなっています。
その理由は…
まずは、変化が激しく正解がない時代なので、いちいち上司にお伺いを立てていたら手遅れになるからです。
例えば、お客様の満足も日に日に高度になっていますよね。マニュアル通りでは満足しない。
そこで「おもてなし」になるのですが、これって上司にお伺いを立てていたら到底、できない芸当です。

そして、上司が常に正解を示すことができないということもあります。社長、上司にも正解が分からないことが多い。
だから、「部下→上司」の関係では、上司の限界が部下の限界になってしまいます。上司の発想を超えたアイデアはなかなか出ません。

これに対し、指示ゼロ集団は関わり方が違います。
上司は常に集団に関わります。基本的に個々とは関わりません。
すると、部下は何か分からないことがあると仲間に相談します。集団内の学び合いが活性化して、集団は加速度的に賢くなっていきます。しかも勝手(自律的)に。
アイデアも三人寄れば文殊の知恵で、上司が想像もつかないような素晴らしいものを出します。

ちなみに「集団」という言葉を使う理由は、系統だった組織がないからです。その都度、自分たちで最適な形を創ります。時に、集団内の3人で話し合ったり、時に全員で話あったりします。

報連相は上司に対してではなく、部下同士で行うようになる

さて、このような集団の場合、報連相が変わります。
従来型の場合、報連相は「上司のため」にあります。上司が状況を正しく把握し、的確な指示を出すためにある。
自律型組織の場合、報連相は自分たちのためにあるのです。
通常、仕事は個々に割り振られます。責任を明確にし集中してもらうためです。ところが、仕事は個々の仕事の繋がり、流れ、集合体で成果を生みますよね。
自分だけできても、仲間ができていないと全体(会社)として成果を上げることはできません。だからチームワークが重要になります。チームワークの良い集団は、困っている人を見捨てません。
「見捨てない」と言うと道徳の話に聞こえるかもしれませんが、これは損得勘定なのです。

何か課題を抱えると、上司ではなく仲間に相談し、アイデアを出し実行します。

そのために一番大切なことは「仲間同士の情報共有」です。上司への報連相は後で良いのです。
いや、正確に言うと「後で行う報連相」はおかしいです。後で相談するってないでしょ?
つまり、事後報告オンリーになることが多いのです。

賢い集団を育てたリーダーは、ほぼ例外なく事後報告だけを受けるようになります。
例えば、朝、会社に行ったら、社員からこんな事後報告を受けます。

「あ、社長、昨日、配送現場でクレームがありました。お客様への対応はAさんがやってくれています。僕とBさんは工程を見直し、再発防止策を考えています。決まったらまた連絡します」

頼もしいよね。

そして、その後の事後報告を忘れられることも多発します 笑
悲しい時もありますが、賢い集団になった証だと考えます。

従来型の組織構造では、報連相は上司が正しい判断をするためにあります。
自律型組織は自分たちのため。

よって、リーダーには事後報告だけが来るようになるわけです。
「報連相がない」とはこういうことなのです。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。


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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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