ヤル気よりも「その気」…部下がその気になった時、凄い力を発揮する

人が意欲を発揮する時って、どんな時でしょうか?
僕は「その気になっている時」だと思っています。
ヤル気より、その気。
自分には重要な役割があると、自分で思い込んでいる時だと思います。
その気がつくり出されるためには、頼られているという自己重要感が必要だと思います。
「役に立ちたい」という純粋な思いです。

では、どうすれば、その気になるか?…今日の記事はそんなことを掘り下げたいと思います。

心から頼りにされた時に人は、その気になる

「指示命令された時」
「任された時」
「頼られた時」

この中で一番、その気になるのは頼られた時だと考えています。
任された時にもヤル気を発揮しますが、任せる側の意図によっては効果は限定されます。
どこかに「自分でもできるが、(能力的ではなく)時間などの物理的な制約で出来ないから任せるというニュアンスがあると、その気にはならないと思います。(あくまで僕の主観ですが…)主導権は任せる側にあります。

頼られた時、主体は頼られた人にあります。頼る側には具体的なアイデアはありません。
何をしたら良いか分からないから頼るわけですから。
この時に、その気になると思うのです。

こんな実話があります。
ある会社の社長が講演会の講師を頼まれました。業績好調の会社の社長によくある話ですよね。ところが…
講演の2日前に、急死してしまったのです。
講演会は中止…普通はそうなりますが、霊媒師を呼んで…ではなく、奥様が登壇したそうです。
奥様は言いました。
「会社を存続させるためにどうすれば良いか教えて下さい」

後に「日本一短い講演会」と呼ばれるようになりました。

奥様は決算書など、会社の現状が分かる資料を開示しました。
参加者のほとんどが経営者です。
みんなが、その気になって解決策を考えたそうです。

最高の講演会だと、僕は感銘を受けました。
講演を黙って聞いても、記憶するのは5%ほどだと言います。みんなで討議した場合は50%、10倍の学習効果があります。他の人に教えた場合は90%を学習します。

参加者は、奥様に教えて差し上げたことで最高の学びを得たと思います。
モチベーションは「その気」です。

リーダーだって分からないことは分からないと言おう

経営者は素でいることが大切だと思います。
鎧を脱ぐ。
分からないことは素直に分からないと言う、困っている時は、そう伝える…

経営者だって万能なわけではない、でもつい気張ってしまうし、弱いところを見せちゃいけないと思っちゃうんだよね。
それは強情だとか傲慢だとか、そういうことではなく責任感から来るものだと思います。
でも、分からないのに分かったような顔をする方が無責任だと思います。

そもそも組織は1人ではできないことを行うために結成します。個の物理的、能力的な限界を超えた力を発揮することが真髄です。
「組織として」力を発揮すれば良いわけで、何でも社長が解決する必要はないわけです。

例えば、僕の著書「リーダーが『何もしない』とうまくいく」の事例でご紹介した、京屋染物店の蜂谷悠介社長は、素の自分で社員に語っています。
でも、最初から出来たわけではありません。

染物業界は衰退産業です。同社が創業した100年前に14,000社あった染物店は、今、300社ほどしか残っていません。
そんな中、経営の舵取りをすることは容易ではありません。

方向性を示せず悩む時期が続きました。
ある日、社員から「社長が何を目指しているのか分からない」「方向性を示して欲しい」と言われたそうです。

追い込まれ、蜂谷社長は思わず叫びました。

「オレだって初めての経験なんだよ。何をやったら良いか分からないんだ。だから力を貸して欲しいんだよ」

このひと言から社員さんは変わりました。

このひとことが言えずに悩んでいる社長は多いと思います。
とても勇気が要りますからね。

僕が知る限り、これを言って、スタッフからバカにされたりナメられたりした人はいません。
分からないのに分かったフリをするからバカにされるのだと思います。

困っている人の役に立ちたいというのはホモサピエンスの行動原理だと思います。
人が真に意欲を発揮する時は「その気」になった時です。

それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい!

 

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。株式会社Tao and Knowledge代表 株式会社たくらみ屋代表 一般社団法人夢新聞協会理事長。
指示・命令をしなくても自分たちで課題を発見し行動できる組織「指示ゼロ経営」を提唱する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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