ビジネスは損得勘定から「衝動」へ。
バルミューダ社の目覚まし時計「The Clock」が売れ行き好調のようで、予約1か月待ちだそうです。

僕は、バルミューダという会社が大好きです。
かつてのソニーを彷彿とさせる革新性とチャレンジ精神を持っているんですよね。
イノベーティブなプロダクトを世に出す一方で、「バルミューダフォン」(スマホ)のような失敗もあるのですが、それも「挑戦に失敗はつきものでしょ?」くらいの態度。心からビジネスを愉しんでいる様子が伝わってきて爽快感を覚えるのです。
同社がリリースするプロダクトは、トースター、オーディオ、扇風機、照明器具など、オーソドックス製品を、これまでにない斬新さで蘇らせているところが魅力なんですよね。
「The Clock」に関しては、睡眠導入から目覚めまでのクオリティという体験価値を59,400円という強気な価格で売っています。
しかも、これは自虐ネタなのか「スマホを寝室に持ち込まない」という提案があるんですよね 笑。
「私たちがプロダクトを作る理由は、それを心から欲しいと思ったから」
同社のプロダクト開発の理念に基づき、HPには製品ごとに「開発ストーリー」が載っているのですが、それが単なる売るための演出ではないことが分かります。
市場分析により売れる製品をリサーチする企業が多い中、自分たちの衝動に基づき開発をしている。だからこそ現代人の心に刺さるのだと思います。
業種も規模も洗練度も違いますが、我が家行きつけの魚屋さんのオヤジと同じなんですね。
「俺が魚を仕入れる理由は、俺が食べて思わず唸ってしまったから」
ひと通りのモノに満たされた現代人は、こういう人から買いたいと思うんですよね。
「衝動で生きる」
こんなことを20年前にビジネスの舞台で言ったら叱られましたね。というか、今でも「遊びじゃないんだよ」という人がいますがね。
そんな生き方をする、尊敬する友人を紹介します。
書籍「賃金が上がる!指示ゼロ経営」で事例紹介した、訪問看護ステーションを展開する「株式会社AKASI」の代表取締役CEO、菅原晃弘さんです。
2023年に、菅原さんをゲストに招き出版記念イベントを行った時のことです。
質疑応答の時間に、ある参加者の女性が「今日の内容とは関係ないのですが…」と前置きをし、自身の身体に関する相談を、作業療法士である菅原さんにしたのです。
相談に丁寧に答え、イベントは終了。
僕は、菅原さんと握手がしたく手を伸ばそうとしたのですが、菅原さんがいません。
終了と同時に、急いで相談者の女性にもとに駆け寄り、質疑応答では答えきれなかったアドバイスを始めたのです。
僕は、その場面を一生忘れないでしょう。
相談者に駆け寄ったのは衝動以外の何ものでもありません。
「ここで恩を売っておけば、やがて…」などという算段はない。
菅原さんは「そうせずにはいられなかった」…見返りがなくとも。
私たちは、そのように生きている人を「天職を生きている人」と呼びます。
「そうせずにはいられないこと」を自己表現として行っており、表現をしたその場で、相手の喜びという報酬を得られるのです。
そして、今は、そういう人が富や名声をという「副産物」を得る時代になったのだと思います。
幸福に働く人の創造性と生産性が高いことは、ブログで何度もお伝えしましたが、菅原さんのような人物がその実態なのだと思います。
とまあ、バルミューダの目覚まし時計から話が飛躍しましたが、これからの時代の「シン働き方」ということで共有したかったのです。
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