名刺を出す人、名前で生きる人
たまに、自治会の行事や同級会なのに、なぜか名刺交換をする人がいますよね。
「The 会社人間」という感じですが、アイデンティティ=肩書という人生は、今後、生きづらくなると思うのです。
というのも、人間の長寿化に対し企業の短命化が進んでいるため、仕事ではなく「自分」をアイデンティティにしないと疲弊してしまうからです。
厚労省の統計によると、日本人の平均寿命は1960年の67.6年から、2020年には84.6年と、60年間で17年も伸びています。近い将来、人生100年時代が到来すると言われていますね。
一方、東京商工リサーチの資料によると、企業の寿命は1960年の60年から、2022年には23年と、37年も短くなっています。
この傾向は日本に限ったことではなく、世界的なトレンドのようです。
ということは、多くの人が生涯に複数回の転職を余儀なくされるということになります。
それに伴い、これからは、1人の主人に仕える「イヌ的な生き方」よりも、複数の家を自由に渡り歩く「ネコ的な生き方」が向いているのかもしれません。
特に日本社会は、大昔から集団主義社会(村社会)でしたので、コミュニティが主で、自分が従と捉える人が多い。
それが、自分と会社の関係図にも表れます。
「あなたと会社の関係を図解してください」とお願いすると、次の左側のような図を書く人が多いそうです。

つつましいのは、自分を中心に置かないんですね。
かといって、端っこでもない。
絶妙な立ち位置が表現されているところに共感を覚えますね。
肩書=アイデンティティの世界で生きている人が別のコミュニティに入った時に、自己紹介ができず、思わず名刺を出してしまうのでしょうか。
ネコ的な生き方というのは、何も、複数の会社を渡り歩くということだけではなく、図解の右側のように、自分という軸の中に、複数の場を持つことだと考えます。
このメリットは、色んな世界に身を置くことで、自分の軸が観えてくることです。
人は複数の顔を持っていますが、やじろべえが左右に振れることで中心軸が現れるように、色んな顔をすることで自分軸が観えてきます。
「本来の自分」などなく、色んな出会いや交流により変遷していくと考えるのが自然です。
だって脳は「可塑性」が本質なのだから。
可塑性に基づくと夢が拡がります。
僕の若い友人に、発達障害を持った男の子がいます。
彼は、小さな頃から両親に連れられ、様々なコミュニティに出入りしてきましたが、その中で自分の思想軸を見出しました。
それは「健常者と障がい者が共に創る社会」というものです。
僕が出会った当時、彼の夢は、長野県の教育長になることでした。
それはインクルーシブな世界をつくる1つの手段と捉えており、ゆえに、彼には無限の可能性があります。
他にも、目的を叶える職業は他にもあるのだから。
彼は、大人になる過程で社会を学び、最も自分に適した目的達成のための職業を見つけるでしょう。
そんな素敵な友人に教えてもらったことは「職業=自分」という生き方があるということです。
職業は?と聞かれたら「米澤晋也です」と答える。
「氏名」を生きることが「使命」であり、それで人様の役に立ち「指名」され栄える。
そんな発想が、人生100年時代を幸福に生きる鍵を握るのかもしれません。
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