「空気」に流されない組織文化のつくり方
人は自分の言動を自分の意思で決めているように思えますが、実はそうではなく、集団内に漂う「空気」の影響を受け、不思議な振る舞いをすることがあります。
特に日本人は、空気に流されやすと言います。
後になり冷静に考えると「なんと馬鹿なことを」と不思議に思うことような意思決定をした経験を持つ人は多いのではないでしょうか。
太平洋戦争の、日本における犠牲者は300万人以上にのぼりましたが、その多くが最後の1年間に出ています。敗戦が色濃くなったにも関わらず、軍部内に「もう後には引けない」という空気が生まれたからです。
終戦後「実はわたしは反対だった」と言う幹部がいたそうですが、エリートでさえ空気には逆らえないのです。
企業においても、みずほ銀行の統合の際に発生したATMの大規模システム障害では、現場からは「このスケジュールでは非常に難しい」という意見が出ていたにも関わらず、その意見は封殺されました。
「空気」により、「非常に難しい」という意見が、なぜか「頑張ります」と解釈が変えられてしまったと言います。
怖いことですね。
「集団バカ」を防ぐためには、「あえて反論者を置く」という方法が有効です。
反論者とは、話し合いの内容を批判的に観察する監査的な役割です。
1962年のキューバ危機の際に、ジョン・F・ケネディがこの方法を採用し、成果を上げたことで知られています。
当時のソ連が、キューバ国内に核ミサイル基地の建設を始めたという一報が入り、即座に危機対策委員会が結成されました。
その際に、ケネディ大統領は2人の人物に「批判的監査役」の役割を命じました。ケネディ大統領は頭が良く人望も厚かったため、「ケネディ大統領ならどう考えるか?」という忖度が生まれると考えたからです。
この作戦が功を奏し、議論は非常に白熱し、危機を完璧に回避する歴史的な名案が生まれました。
反論者は、分析に長けた人が適しています。チーム内にその資質を持った人がいれば「メンバー公認の反論者」の役割を担ってもらうと良いでしょう。
同時に、議論が白熱すれば感情的になり対立が生まれます。それを緩和する役割を置くことも大切です。
指示ゼロ経営には「創発カード」というアイテムがあり、三人寄れば文殊の知恵を出すために必要な14の役割がキャラクター化されています。
詳しく知りたい方は、処女作「指示ゼロ経営」を読み下さい。

その中でも「反論者」と「対立の緩和」は重要な役割を担います。
ちなみに、この2つの役割の他にも、「求めニスト」という、発言をしない人に対し「○○さん、何か意見はないですか?」と振る役割がいると議論はさらに活性化します。
良い組織の条件として「空気が良い」ということが挙げられますが、それよりも重要なことは「空気に流されない」ことです。
今日の記事は、是非、メンバー全員で共有して欲しいと思います。
まずは「反論者は欠かせない役割」という共通認識を持ることが大切です。
決して「空気の読めないヤツ」「ケチばかりつける嫌なヤツ」ではありません。
次に、「反論者」「対立の緩和」「求めニスト」を立候補で決め、会議に臨むことをオススメします。
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