サンタクロースが人を育てる会社

今日は世界がアップデートされる日…僕はそう思っています。
小さなお子さんがいる家庭では「サンタさん来たよ!」の声が響いたことでしょう。
僕にも経験がありますが、喜ぶ子どもの顔を見る親も幸せな気持ちになるんですよね。

こんな素晴らしいシステムを誰が考えたのか?と思い、調べると、サンタクロースのモデルは、4世紀に実在したトルコの司教「聖ニコラウス」だそうです。
聖ニコラウスは、貧しい人々に窓から金貨を投げ入れ、それが暖炉の靴下に入ったという伝説が起源と言われています。

聖ニコラウスが、この善行を自分の手柄にしていないことが要点ですが、これを現代にまで受け継いでいることが素晴らしいと思うのです。つまり、親は自分の手柄にせず、あくまで立役者をサンタクロースに譲っています。

この何が素晴らしいかというと、子どもがいつかこの事実に気づいた時に親の愛を知ることです。そして、自分が親になった時に同じ事をする。つまり、連綿と愛が送られていくことになるのです。
「私とあなた」の閉じた関係で終わるギブ・アンド・テイクではない。

同じ要点を組織づくりに応用している企業があります。
その会社では、新入社員に歓迎映像がプレゼントされますが、その映像は入社2年目の社員が作ります。
これが非常に苦労するのです。なんせ、映像制作とはまったく関係のない業種である上に、なんと、新入社員の親のところに出向き、メッセージ動画を撮影するといった手の込みようなのですから。

この映像を見た新入社員は、感動し「頑張るぞ!」と決意を新たにしますし、その様子を見た2年目の社員も嬉しくなります。

何より重要なことは、2年目の社員は、映像の制作過程で初めて先輩の苦労を知ることです。
そして、先輩から受けた愛を、今度は自分が後輩に送ることを決意します。

素晴らしい仕組みだと思います。

優れた企業では、「今の自分があるのは◯◯さんのお陰」という言葉が聞かれます。その◯◯さんに聞くと「自分もそうやって育てられた」と言います。
サンタクロースシステムが組織づくりの基本OSとして埋め込まれているのです。

あなたの会社で同じような仕組みは作れないでしょうか。
世界が少しアップデートされる今日、そんなことに思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。
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