社長の発想力を超える面白いアイデアを出せる社員はどうすれば育つのか?

東大で行われている創造の授業

今は従来の延長線上で発想しても良いアイデアは出ませんよね。
何が正解か誰にも分かりません。
本当に創造性が求められる時代になったと感じています。
これまでは従順で決められた仕事を要領よくこなせる人材が重宝しました。でも、これからは良い意味で「不良社員」が求められると考えています。
自分の意志で動き、社長の限界を超えた斬新なアイデアを出せる人材です。

そのための一番の手段はそういう人を採用することだと考えます。
でも、中小企業にはそんなに採用の機会はない。だから既存の社員さんのトレーニングが大切だと思うのです。

どのように訓練するのか?
そのヒントが先日お邪魔した東京大学にありました。東京大学で授業を受ける機会があったのです。
日本の最高学府です。
ドキドキしましたよ。
僕の友人には1人も東大卒はいません。まさに未知の世界です。
さて、その授業が面白いのです。
創造的な人材育成のヒントが満載でした。

その授業は「俯瞰工学」という聞き慣れない分野でした。
授業では毎週1つのテーマが与えられそれに関するビジネスモデルを創造する課題が出されます。僕がお邪魔した時の課題は「IoT」でした。ざっくりモノに搭載されたITだと思ってもらればOKです。
ちなみにテーマは毎回変わります。

で、実在する企業のビジネスモデルを「勝手に」考えるわけです。勝手に、というのは別に企業に依頼されたわけでもない売り込みに行くわけでもないからです。
あくまでも創造のトレーニングの題材なのです。
例えば、ビールメーカーの社会貢献的なサービスのアイデアが発表されました。
お酒は美味しいし楽しいものです。しかし時としてアルコール・ハラスメントや飲み過ぎによる健康被害と言った負の側面もあります。
そこで飲み過ぎを防止するために血中アルコール濃度を計測できるリストバンドを装着します。で、アルコール濃度の変化がメディカルセンターに送信されるシステムです。
飲みすぎると「おーい!これ以上飲むと危険だぞ」とアラートが来る。
アイデアを出すだけでなくその実現性…収益性やライバル企業の関係なども調べていました。

創造性が養われる5つのポイント

僕は見学をさせていただき「これは企業でも活用できる」と思いました。
この授業のポイントは次の通りです。

1、単位にはならない
2、1人では解決できない「正解のない課題」に挑戦する
3、チームで考える
4、制限時間を設ける
5、良い批判を受ける

実はこの授業は単位にならないそうです。だから相当にヤル気が高い学生が受講しています。
企業活動も同じだと考えています。
ビジネスモデル、販促企画などをたくらむ場合、自発的に参加してもらった方が良いと思います。既存の組織に任せずにプロジェクトチームを創ると良いと思います。

ビジネスモデルには単一の正解がありません。その企業だけのオリジナルの正解があります。
こうした難しい課題は1人では解決できません。だからこそチームで対応するのが良いと考えています。
「三人寄れば文殊の知恵」が必要になり結果的にチームワークが良くなるのです。
人数は3〜4人がベストだと思います。
それ以上になると「傍観者」が現れ場が白けてしまうからです。

制限時間の設定も重要です。
人は何事も制限時間があると集中できますからね。
できれば「カウントダウン方式」が良いと考えます。

東大の場合は1週間です。わずか1週間でテーマに関する論文を読みビジネスモデルを創るわけですから大変です。
そして「良質な批判」です。
授業ではプレゼンの後に学生から鋭い質問やコメントがガンガン入ります。
配慮はあるが遠慮はない。
無条件に「がんばったね〜良かったよ!」では良いものは創れません。
良質な批判を受けるから磨かれていきます。
また批判した人も相当に勉強になるはずです。
こうしたやり取りを繰り返して「賢い集団」になっていくのだと思いました。

何よりも日本の最高学府で「知恵の経営の訓練」が行われていたことが嬉しかった、そんなことを感じた東大見学でした。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください!

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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