人間関係の摩擦に「上手に折り合いをつけ」成果を出せるのがプロ集団

職場に人間関係の摩擦はつきもので、避けることは難しいと思います。
和気あいあいとした職場を謳っている会社でも、実は色んな摩擦はあるものです。
弊社でもしょっちゅうありますからね。
ところがチームワークを良くするためには人間関係がベースになりますので、つい神経質になってしまいます。
でも、避けられない。

どう捉えれば良いのか?
「人間関係のトラブルが起きない職場」を目指さないことだと考えています。

トップダウンよりも自律型組織の方が摩擦は多い

人間関係の摩擦は必ず起きるもの、まして自律型組織においては、さらにです。
これは自律型組織の仕組み的に宿命だと思っています。
詳しく説明しますね。
トップダウン、ヒエラルキー組織の場合、上司が部下を直接指導します。
図にするとこんな感じです。

これがこれまでの常識で、1人1人に厚く関わる上司は良い上司とされてきました。
ところが、この関係性だと「上司の限界が部下(チーム)の限界」となります。
さらに変化が激しい時代においては意思決定が遅くなります。
また正解がない時代において、上司が常に正解を示し続けることは難しい。
なので自律型組織の必要性が高まってきているわけです。

自律型組織の関係性はこうです。

特別な場合(深刻な問題)を除き、上司は個々を指導することはありません。
「常に集団と関わる」ことをします。
上司に相談しても教えてくれないとなると、部下は仲間に聞きます。
課題が難しいと小集団ができます。
だから「三人寄れば文殊の知恵」が生まれるわけです。

1人1人を指導する場合、10人の部下がいれば「学びの数」は10です。
自律型組織の場合、その数は「n(n-1)」になります。
10人の場合、90の学びのチャンスを内在するのです。
だから自律型組織になると、動物園のように賑やかになります。
私語を嫌い、黙々と仕事に励んで欲しいと思う上司、社長にはストレスになるかもしれません…
さて、学びのチャンスと同じだけ人間関係の衝突が起きる可能性も内在するのが自律型組織です。国民的アイドルグループは4人でしたが、4人の場合12のコミュニケーション数がありますので、衝突の火種が起きない方が不思議だと思います。

「自分たちで」折り合いをつけられる集団を育成する

この宿命的な課題を解決するには「諦めること」だと考えています。
身も蓋もないことを言うようですが、僕の結論はこれです。

風邪を引くくらい起きることだということ。
風邪の例で例えると、絶対に風邪を引かないように人混みを避けたりサプリメントを飲んだりと、神経質になりすぎるとかえって日常生活が送りづらくなりますよね。
それと同じで、人間関係に敏感になりすぎると日常業務に支障をきたすことがあります。
あまりに深刻な場合を除き、「放っておく」が一番だと考えています。

その理由は2つあります。
まずは、人間関係が良いに越したことはありませんが、その目的は協働による成果づくりです。だから、多少の摩擦があっても上手に折り合いをつけて協働できれば良いと考えるのです。

互いを完璧に理解する必要はなく「理解できないこともある」と割り切ることだと思います。
そう割り切ると摩擦は減るはずです。

もう1つの理由は、衝突が起きた場合、それを自分たちの力で何とか解決してしまうのが自律型組織です。
人の集団は課題に直面すると、その解決のための役割を自律的に決める力を持っています。
役者を自分たちで揃えるということ。

その中には「対立の緩和」という役者があります。
発言の「交通整理」という役者もいます。
上司が仕切らないと、こうした役者が自然発生し自律的に課題を解決します。

逆に、なんでも上司に相談に来ると部下は思考を放棄してしまいます。
上司だけが人間関係のるつぼに飲まれて苦しむことになります。

人間関係は白黒ハッキリされることが難しい領域です。
色々とあるけれども「上手に折り合いをつけ」成果を出せるのがプロ集団だと思うのです。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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