経営者は社員が「今に集中できる環境」を全力で創るべし

仕事が単なる「食う糧を得るもの」ではなく「生き甲斐」になったらどれだけ幸せなことかと思います。

好きなこと、得意なことを仕事にする…それも素敵なことですが、もっと「自分の本質が表現できる領域」で仕事をすることが出来たら最高だと思います。
好き・得意を含む「本来の自分を生きる」ということ。
仕事を自分の人生に内包した生き方です。

いよいよ経営者はそんな事を考える必要性に迫られていると感じています。

過程を密に生きた人が結果的に成果を手にする時代

僕は人生の最大の目的は「幸せに生きること」だと思っています。
そのために経済やビジネスという手段が開発されました。
ところが目的と手段は往々にして逆転するもので、手段のために幸せの創造が犠牲になってしまうことが多いと思います。
それに拍車をかけるのが「未来への不安」です。
将来、困らないようにと今を我慢する…まるでサウナで耐えた後のビール状態になってしまうことが多いと思います。

人は飽きる生き物です。
我慢して手にした富も、1ヶ月もすると飽きてしまうと思います。
やっとの思いで手にしたマイホームや高級車も、手にした時の喜びはあっという間に忘れてしまいます。
それなら「過程を幸せに生きること」の方が色々とお得だと考えるのです。
まずは掛け値なしに「幸せを感じている総時間が長いこと」があります。

そして、結果的にその方が富を得ることができると考えています。
人は、誰かに支配されアメとムチの使い分けで動くと創造性が破壊されることが数々の研究で分かっています。
アメとムチは「将来」を利用したコントロールですよね。
そうではなく今にディープに集中した時…「無我の創造状態」になった時に素晴らしい力を発揮します。

「今を生きた方が幸福度も創造性も向上する」
だから、そんな環境を創ることは経営者にとっての課題だと思うのです。

これは「結果はどうでもいい」ということではありません。
ただ、企業にとって結果(儲け)は重要ですが、それは真の目的ではないと思うのです。
「自分たちの存在価値の証」であり「もっと喜ばれ役立つ存在になるための資源」だと考えています。

だから、最高の価値を創出できるように「今を生きる」ことが大切。

手段である儲けに狂うとそれが手に入らない。
過程を大切にすると手に入る。
成熟社会、感性社会とはそういうものだと思います。

何を手にするか?ではなく、「今、自分を生きること」に意識を向ける

課程の充実を実現するためには、社員1人1人が「本来の自分を生きること」だと思います。
多くの研究から、人はその状態にいる時に最高の幸せを感じ、創造性が高まることが分かっています。
それを僕は「自分だからできることで人に喜ばれる生き方」と呼んでいます。
夢新聞協会でも、夢の定義をそのように考えています。

ところが1人1人が自分の道を発見することは難しいのが現実です。
会社に来ればやるべき事が山積していて、脳の回路が変わらないのです。

そこで、仕事以外の場所…副業からそれを紐解く方法が良いと考えています。
ドラッガーが推奨する報酬を主たる目的としない副業…パラレルキャリアです。
この生き方をしている人は結構多く、そういう人は結果的に本業でも良い仕事をします。
例えば、弊社のスタッフにニッタさんという女性がいます。
彼女は小学校などで読み聞かせのボランティアをしてきました。
ボランティアは報酬を目的にはしていませんが立派な事業です。
事業とは、自分(たち)で生み出した価値で人に喜んでもらう活動だからです。
ボランティアには見返りがないと誤解されますが、金銭以外の見返りはたくさんいただけます。

ニッタさんが読み聞かせを選んだ理由は損得ではなく「純粋にそれがしたかったから」だと思います。
それ以外に理由はないよね?
これは僕の推測ですが、彼女はそこで「喜ばれる悦び」の醍醐味を知ったのだと思います。
子ども達に喜んでもらうことだけを考え、練習も本番も「今」に没入する幸せを知ったのだと。
先日、ゴールデンウィーク前日の非常に忙しい中、弊社に老女が新聞代金の支払いに来てくれました。
おそらく80歳を超えるであろう老女は、家から数キロの距離を歩いてきました。

ニッタさんはすぐにパイプ椅子とお水を用意して、ずっと、おばあちゃんの話し相手をしていました。

僕はその光景を見てすごく感動したし、大きな気付きを得ました。

「ニッタさんはビジネスを超えた、意義ある人生をこの瞬間も生きている」

それに僕もエンパワーされました。
普段の僕だったら手続きが終わったら「早く帰って欲しい」と思ったでしょう。
ところがニッタさんの姿を見て僕にできるこがあればしたい、と思いました。

ニッタさんが、おばあちゃんに「どうやって家まで帰るの?」と聞いた瞬間に、僕は無意識のうちに言葉を発していました。

「送って行きますよ?」と。

僕もニッタさんもビジネスパーソンなので損得は考えます。
得は、以前の工業社会であれば業務をメカニカルに流すことで得られたと思います。
でも、感性社会ではそれだけじゃない。
何を手にするか?ではなく、「今、自分を生きること」に意識を向ける。

きっと、そうなるとパラレルだったキャリアが「自分軸」に統合されて1つになるのだと思います。

人間の理に適った経営が本格的に求められる時代になった…ニッタさんの実践を見て僕が感じたことです。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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