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2代目、3代目社長が新しい社員を雇う時の2つの注意点

2代目、3代目の後継社長は事業を継いだ直後に、一刻も早く自分の組織を創りたいと願うと思います。
先代が育てた社員は昔の習慣が染み付いているから時代の変化に対応できない、そう思うからです。
でも、よく注意しないとドツボにハマる危険性があります。
 
今日は後継社長の組織改革で陥る典型的なパターンとその対策について考えたいと思います。
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期待は新人だけじゃなく既存の社員にも向ける事を忘れない

まず一番ありがちな失敗から考えたいと思います。
それは、新しい社員への期待が強いと、相対的に古参社員が「オレたちは不要なんだ」と感じてしまうことです。
これは怖い。
「社長と新人 VS 古参社員」という構図になってしまうから。
そうなると、新しく入った社員を潰しにかかるか、「自分たちの側」に巻き込むようになります。
古くからの社員は影響力があります。
新人は先輩に嫌われることを恐れますから簡単になびいてしまうんです。
 
僕はその失敗をしてしまいました。
僕が父の急逝で事業を継いだ1995年は業界のピーク期でした。
それまでは活動量に比例して成果が出たのですが、ピークをすぎると知恵で勝負する時代になった。
でも、昔からいる社員は急な方針転換についてこれません。
そこで「もっと若い社員が欲しい」となったのですが、それが典型的な失敗を招いたんです。
 
でも幸いに最悪の事態になる前に気づきました。
「期待すべきは、昔からいる社員に」ということに。
 
一番古くからいる手塚さんという方を頼るようにしたのです。
「手塚さん、新しい社員を一人前にするのに力になって欲しいんです」
 
頼りにされて嫌な気になる人はいませんよね?
「自分も新しい時代に対応できるように変わろう」…そう思ってくれ、彼なりにがんばってくれました。
正直、それでも限界はあったと思っています。
でも、彼ががんばる姿を見た新人はすごく良く育ってくれたのです。
それは僕の影響ではなく手塚さんの影響だったと確信しています。
 
「期待をすべきは新人よりも古参の社員」
 
これが教訓です。

採用前に「何を期待するか?」を必ず確認しよう

もう1つの失敗パターンは、新人に「何を期待するか?」を明確にしないで雇ってしまうことです。
若いだけでなんとなく嬉しくなっちゃうんだよね?
僕はこれで若い新人を失いました。
 
って失敗ばっかじゃん!?
いや、本当にそうなのですが、だからこそ指示ゼロ経営には価値があると思っています…(笑)
企業の中にはザックリと4つの役割があります。
1、作業を心を込めて丁寧にする人
2、1の人にお手本を示し教え、自分は作業の段取りをする役割
3、会社の未来を創る「たくらみ」をして、1と2の人を巻き込む役割
4、組織の思想、ミッションなどを示す精神的な支柱をつくる役割(社長です)
 
小さな会社の場合、3と4を社長が兼務、もしくは2〜4というケースが多いと思います。
 
新人さんに1〜3、どこまでを期待するか?を雇用する前に確認することが大切だと考えます。後継社長が事業を継いだ時って、社員の平均年齢が高いことが多いから、若い人ってだけで魅力的に思えちゃって、この基本をすっ飛ばすことがあります。
新人さんは「言われたことをやればいい」と思っている、でも、社長は「自分から仕事を開発して欲しい」と期待していた…あるいは逆に、新人さんは「もっと高度なことができると思っていた、でも社長は作業員が欲しかった」…そんなボタンの掛け違いは多いと思います。
 
ちゃんと、最初の段階で期待する役割を確認することが大切です。
 
僕は自分が経験したから後継社長の焦る気持ちはよく分かります。
すでに完成された組織の意識を変える苦労も。
 
だからこそ今日の2つのポイントは知っておいて欲しいのです。
 
孤独に陥るか、味方を増やせるか、明暗が別れる大事だと思います。
 
それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい。

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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