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いちパートスタッフが「先生」と呼ばれた日 〜自発性が育つ過程〜

おはようございます。

先日、弊社恒例のスタッフの誕生会を行いました。
2月と3月に生まれた5人を祝ったのですが、その中で勤続10年で、5月に退職するある女性スタッフ(パートさん)がいました。
誕生会の席でみんなにそのことを伝え、いつもと違う特別な誕生会になりました。

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彼女の仕事から学ぶ、「自ら考え行動する力」はどんな風に育っていくのか?僕の感じたことを書きたいと思います。

自発性の第一歩は小さなことからでいい

元々、その女性スタッフは派遣社員で弊社に来ました。
数年経って弊社で直接雇用したのですが、それには理由がありました。
弊社は僕をはじめ、イケイケの人材が多いのですが、人材の多様性を考えてタイプの違う人が欲しかったのです。
彼女、どういうタイプかといえばキッチリ計画通りに仕事を進めるタイプです。
なので事務方の業務をお任せすると、本当にいい仕事をしてくれました。
反面、接客系の仕事は苦手かな?僕はそう感じていました。

仕事のレベルは非常に高く、給与計算の複雑な表計算をエクセルで作ってくれたお陰で、僕の仕事は飛躍的に効率化されました。

い、いかん、すでに感極まりそう…

そんな中、弊社では「自ら考え行動する」という指針を、正社員からパート・アルバイトスタッフにまで拡張すべく、みんなを集めたワークショップを行いました。

お客様に喜んでいただけること。
仲間の仕事が楽になる提案。
より良い仕事をするための提案。

自分にできる事を自分で発案して、実行します。
大それたことでなくても良くて、例えば、「裏庭にヒマワリを植える」とか「懇親のバーベキューを企画する」といったもので十分なのです。

彼女もアイデアを出して実行してくれました。
弊社はチラシやニューズレターを印刷する機会が多いのですが、夏場など窓を開けておくと風でチラシが舞ってしまい、それを防止するために文鎮のようなものを置いてくれました。

工夫をするって事がどういうことか、僕は彼女から学びました。
それまでは、風で舞う度にみんなで拾ってはまた舞う、その繰り返しでしたが、文鎮で押さえるというアイデアは浮かびませんでした。
「何百回もやっているんだから気づけよ」っていうようなことを相も変わらずやり続けるのが人間です。
不便に気付かない、改善できない。

小さな改善ですが、それが後に大きな冒険に繋がりました。

いちパート社員が先生になった日

こうした小さな実践を繰り返し、彼女は自分の趣味である「新聞で作るエコバッグ」の教室を企画、講師を務めました。
最初、それを聞いた時に「え!?そんなことできるの?」と思いました。
それ以前に、人が集まるかな?と。
あまり積極的に人とコミュニケーションを取るタイプには見えなかったからです。
しかも、参加費は有料です。

正社員の女性スタッフとともに企画から集客、実行までを行いました。

当日、僕は信じられない光景を目の当たりにしました。
なんと、参加者が多くて、二部制にしたのです。
さらにビックリしたのが、彼女の講師としての素晴らしさです。
落ち着いて、分かりやすいように筋道を立てて教える、全員に目を配る姿は、僕が知っている、いつもの彼女の姿でした。

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彼女特有の才能を、事務の業務以外でも開花させたのです。

同時に、自分がいかに人を見る目がなかったかも痛感しました。

初めてのイベントが終わった後に、充実感に満ちた彼女の笑顔は、ものすごく輝いて見えました

自発性は、最初は小さなところから、しかし継続するうちに大きなうねりとなって、人を次のステージに引き上げます。

で、彼女は退職した後も、このイベントの講師をしてくれると思います。
従業員かどうかを超えて、ネットワークが広がっていくなんて経験は、僕の社長人生20年でも初めてのことです。

これからもよろしくね!
小池さん。

 

 

 

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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