『いい会社』だけが実践している「緊急ではないが重要な仕事」

「経営にとって一番大切なことは何か?」…この問いを僕は色んな専門家に投げかけて来ました。

マーケティングコンサルタント:「マーケティングが一番大切です。だってモノが売れなきゃ商売、始まらないでしょ?」

財務コンサルタント:「財務です。企業の血液とも言うべきお金を管理しないと経営はできません」

コミュニケーションスキルのコンサルタント:「人間関係が一番重要です。経営は人と人のつながりで成り立っているからです」

僕は若い頃、コンサルタントのこうした主張を聴くたびに、「うんうん、その通りだよな」と頷き、その時の気分でセミナーに行きました。
まるで流行に飛びつく女子高生みたい 笑

同じ質問を経営者にしてみました。
すると、永く繁栄している企業の経営者ほど専門家とは違うことを言うのです。

「企業風土の醸成」
「働く人の幸せ」
「社会貢献」

スキルではなく、すごく抽象的なことを言うのです。
最初は「精神論か?」と思ったのですが、学ぶほどにその真意が分かるようになりました。

例えば、ある有名通販会社は昔、とても社風が荒んでいました。
成果主義により、月に100万円も稼ぐ電話オペレーターの20代の女性もいたそうです。
するとどうなるか?
無理な営業をして顧客の信頼を失います。
100万円稼いだ社員の中には、そのお金をストレス発散のために散財する人もいたそうです。

誰も幸せになっていないのです。

「顧客第一」というスローガンがあるのですが絵に描いた餅になっていました。

この風土が変わるキッカケは「返品の山」でした。


自分たちの荒んだ風土の「物質的証拠」と捉え、健全な風土づくりに着手しました。

もう30年も前の話ですが、時間をかけて風土を醸成しました。

「顧客第一とはどういうことか?」
「どんな人生を送るのか?」
「働き甲斐とは?」

こうした問いは正解がなく、また到達点のない「永遠の課題」です。
そして、「何事にも代えがたい大事」だと思うのです。

僕の家の近くにある伊那食品工業さんは「いい会社をつくりましょう」を社是にしていますが、この社是も永遠の課題で、それに向かい日々考えては更新し、常にバージョンアップしています。

さて、僕がこうした大事に気付いたのは、これに真剣に取り組んでいる企業との出会い…ホワイト企業大賞に応募された企業さんをヒヤリングする中で気付いたのです。

そして、それらの企業を指導してきた、横田英毅さん(ネッツトヨタ南国 相談役)の考え方に触れた時に理解が深まりました。

風土づくりは「緊急ではないが重要な仕事」です。
つい、先送りしがちですが、それを着実に積み重ねていく企業が、ちょっとやそっとではグラつかない堂々とした経営を実現するのだと思います。

さて、今日の記事に共感された方、是非、横田英毅さんをお招きしてのイベントに起こしください。
会場、オンラインが選べます。
とても豊かな時間になると思います!
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