まだ起きていない、「未来の事例」をリアルに語る力が社長には必要

おはようございます。
僕は子どもの頃、事故を伝えるニュースで「誤って転落した」という言葉を聞いた時に、なんで「ごめんなさ〜い」って言って落ちるのか?って思いました(笑)

あとね、「運賃の値上げ」
「そうなんだ!バキュームカーで吸い取った”アレ”は販売するんだ!」って思っていた(笑)

少年時代の僕には「あやまる」=「謝る」だったんですね。
「運賃=ウ◯チ」だった。

今日の記事は、もしかしたら、社長が伝えている会社のビジョンや理念が、社員が自分に都合よく解釈しているかもしれないという話です。
そして、誤解なく、正しく伝わるようにするためには「未来の事例」で伝えることが大切だと考えます。

出来映えを明確にしないと誤解が生じる

誤解が生じる原因は、人には「その人の視点」があって、その色メガネで世界を見ているからです。
その事によるすれ違いは多いです。
例えば、「早急に対応する」の「早急」は人により解釈が違います。
上司のそれが「3日」なのに対し部下は「1日」だった場合は褒められますが、逆だったら叱られます。
やっていることは同じなのに、解釈の違いで叱られたら悲しいですよね?

この場合「早急」とは「24時間以内」という数値を示すことですれ違いは解消します。

今の例はまだ簡単で、これが「顧客満足の向上」や「地域社会に貢献する」なんていうスビジョンの場合、想像するものは十人十色です。
数値化できないし、してもムダだし…
具体的に描けないものだとヤル気にもならないしね。

そこで、僕は数値化できない、状態の目標に関しては、物語にするのが一番だと考えます。
事例、しかもまだ起きていない「未来の事例」です。

ビジョンは「未来の事例」で伝える

今から40年ほど前に、何かの雑誌に「コンピューター学校」という未来の学校のイメージが紹介されていました。

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本気かギャグか、お仕置きロボットがいるが…(笑)

服装がダサいのが気になりますが、これも「未来の事例」ですよね。
そして、これは現実化しています、お仕置きロボと服装以外は…

ビジュアルで表現できなくても、社長が語る事はできます。
顧客満足向上だったら、どんなお客様が、いつ、どんな方法で感謝の気持ちを、どんな言葉で言ってくれるか?その時に対応した社員の表情や言葉…

朝、会社に来たら1枚のFAXが「ガガー」と出てきた。それを取ったのは鈴木だった。
文字ギッシリのそれを見た時に、最初はクレームかと思ってドキドキした。
でも、そこには万感の感謝の気持ちが綴られていた。
読んだ鈴木は、最初は笑顔だったが、読み進めているうちに、胸にこみ上げてくる熱いものを感じ、目に涙を浮かべていた。

自分が関わったお客様からの手紙だった。

「1年前に主人を亡くし、生きる力を失っていました。そんな時に鈴木さんから『絵手紙教室の講師をやっていただけないか?』との誘いを受けました。でも、今はそんな元気はないと断ろうとしたが、彼女の熱心さに承諾することにしました。教室中はすごく緊張してドキドキでしたが、終わった時の参加者の笑顔を見た時に、やってよかった!って思えました。家に帰り、仏壇に手を合わせ、今日の出来事を主人に報告した時に…あるものが遺影の横に置いてあることに気づきました。それは…自分でも忘れていましたが、主人が存命中に一緒に描いた1枚の絵手紙でした。
『オレの分まで人生を楽しみな』そんな言葉をかけてもらったような気がして、涙が止まりませんでした。
この機会を与えてくれた御社に、鈴木さんに、心より御礼がしたいです。
本当にありがとう!鈴木さんに出会えて良かったです!

もし、このような「未来の事例」を描くことができたら、社員のモチベーションにも大きな影響を与えます。
だって、「売上目標◯◯億円」「業界No.1」って目標、誰もワクワクしないでしょ?
「ああ、これからコキ使われる」って思われるのがオチだと思います。

感情を動かすには、数値ではなくビジョン。
数値はビジョン実現の物質的証拠。

未来に起きることを詳細に、その時の様子がリアルにイメージ出来るように語り、社員と共有された時に、社員のヤル気とチームの力が最高に発揮されます。

きっと、あなただけが描ける、語れる「人の幸せのカタチ」がある、僕はそう思っています。
なぜならば、あなたは役割を持っていきているのだから。

それでは素敵な1日をお過ごしください!