人材育成の達人は「期待して期待せず」という絶妙なスタンスで社員に接する

人は、期待を裏切られた時に大きなショックを受けますよね。
企業においても社長は社員さんに大きな期待を寄せると思いますが、それ故に応えてくれなかった時はとても落ち込みます。
そして、「もうコイツには期待しない」と極論に走ることもあると思います。
期待が裏目に出てしまうなんて残念なことだと思います。

育って欲しい、結果を出して欲しい…そう願うのは当然、だから「期待との付き合い方」が大切だと考えています。

今日は社員が育つ期待の仕方について考えたいと思います。

勝手に期待して勝手に裏切られたと感じ怒るリーダー

人材育成の達人には「期待して期待せず」という心構えがあると思います。
一見、相反した概念を統合させています。
どういうことか?

まずは期待が叶わなかった時のショックについて、その理由を考える必要があります。
期待とは、その人が勝手に抱くものです。
勝手に期待して、それに応えてくれなかったと勝手に不愉快になり怒るわけです。
期待値と現実のギャップに翻弄される、まさにひとり相撲状態です。

逆に「どうせダメだろう」と期待していない時はショックじゃないし、すごい成果を出した時はボーナスをもらったような喜びがあります。

期待はする側の勝手…相手の問題ではなく自分の問題だと知るだけで少しだけ楽になると思います。

人材育成の達人は自分の内面をよく理解して、自分を制御できるのだと思います。
期待しているが、期待している自分を客観視して感情に取り憑かれない状態、これが「期待して期待せず」の境地だと思います。

口で言うほどカンタンじゃありませんが、時間をかけて訓練すると到達できる領域だと思います。
悟ることはなくても楽にはなれると考えています。

目の前の仕事ではなく、人の成長可能性を信頼する

人材育成の達人は、長い目で成長を捉えていると思います。
「今回はダメだったが、この出来事から成長してくれる」…そんな期待の仕方です。

これも口で言うほどカンタンではありませんが、僕自身、経験を重ねる中でできるようになっていきました。

今では確信を持つようになったのですが、そのキッカケとなったのが僕が尊敬する、行動科学研究所の岩田洋治先生が紹介してくれた動画でした。
NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」の大久保恒夫さんの巻でした。
超有名人なのでご存知の方も多いと思いますが、経営コンサルタントとしてユニクロや無印良品の立て直しを成功させました。
スーパーマーケット成城石井の再建では社長して活躍された方です。

番組の舞台は成城石井、チームをまとめられない店長が登場しました。
見るからに迫力がない、人を惹きつけるリーダーシップもなさそう、コミュニケーション能力もあまり高そうじゃない…
悪口みたいになってしまいましたが、映像から本当にそんな雰囲気が伝わってくる人なのです。

大久保さんは、そんな彼に何も教えません。
その理由は、「人は自らの意思で成長するもの」という信念があるからです。
その期待に応え、店長はチームづくりに挑戦します。

映像の中での大久保さんの言葉に僕は心を打たれました。
店長ではなくインタビュアーに対し言った言葉です。

「彼(店長)は、今回、成功しても失敗して成長すると思いますよ。それでいいと思います。」

店長は、悩みながら、ビビりながら、自分の言葉でチームの未来を語り、見事に生命力あふれるチームづくりに成功しました。

大久保さんは人間に対する信頼があるのだと思います。
人は生まれながらにして成長可能性と自律性を持っているという信頼です。
期待ではなく信頼。

人材育成の要諦を1つ上げるとしたら、僕は人間に対する信頼だと思うのです。
結局、長は社長の精神的な成長の写し鏡だと。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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