優れたリーダーほど、平易な言葉を使う。

「言葉は言霊」と言いますが、リーダーが使う言葉は社員のメンタルに大きな影響を与えます。
あなたの近くにも、話をするだけで勇気と元気が湧いてくる人がいるのではないでしょうか。
逆に、エネルギーを奪う人もいると思います。

前者の代表と言えば、故・アントニオ猪木さんです。
その達人ぶりたるや、もはや言葉を超えて「ダーー!」で済んでしまうのだから恐るべしですね。

人に元気と勇気を与える言葉とはどんなものなのでしょうか。
そこには「3つの理」があると僕は整理しています。

1、論理
2、道理
3、天の理

❚ 論理
組織で仕事を進めるには、共通認識に基づく行動が欠かせません。それを支えるのが「論理」であり、筋が通っていない話では他者の賛同を得ることはできません。

❚ 道理
ここで言う道理とは「人としての正しいあり方」を指します。
優れたリーダーは人間の生き方を説きます。例えば、僕のメンターは、仕事に身が入らない僕に対し「才能の埋没はご先祖への冒涜だ」と叱りました。
この言葉は、論理を超えて心にガツンと来たんですよね。他にも「才能は、それを持っている人ではなく、持っていない人にために存在するものだ」とも言いました。
ぐっと来るものがありますよね。

❚ 天の理
人も企業も社会(宇宙)の一員であり、そのシステムの中に住まわせてもらっている存在です。
「大いなる存在」を感じ取り、それに則った生き方、経営をすることが求められますし、そうすることが繁栄の理(ことわり)であると考えています。

このように3つの理があるわけですが、この中で現代人は「論理」に長けていますが、道理と天の理に苦手意識を持つ人が多いと感じています。
論理だけでは、理解は得られても納得と共感は得られません。
どうすれば論理に偏った私たちが、感性的な言葉の使い手になることができるのでしょうか。

そのヒントになる話を共有しますね。

世界には、「文字の文化」と「声の文化」それぞれの住人がいると言います。
「文字の文化」の住人は、物事を体系的に整理することに長けています。例えば、「木とはどういうものか?」と聞かれれば、「地中に根を張っていて、そこから幹が伸び、季節になると実をつけ…」といった体系的な説明をします。日本人の大多数が文字の文化の住人です。

対し、声の文化の住人は感覚に長けています。例えば「木とはどういうものか?」と問いを投げかけると、熱を込めて次のような説明をするそうです。
「オレたちを守ってくれる神さ。偉大な存在だよ」「夜になるとドドーっと唸り、時にオレたちを威嚇する」
まさに「天の理」ですよね。

感覚に長けているといえば「やまとことば」も抜群です。
例えば、「感謝します」よりも「ありがとう」の方が「ありがとう感」を感じますし、「お詫びいたします」よりも「ごめんなさい」の方が素直な印象をうけませんか。

このような言葉は、文字の文化に慣れた私たちが聞くと幼稚に聞こえるかもしれません。
しかし、このくらい平易な言葉の方が心にすっと入ってくるものです。

道理と天の理を伝えるならば、使う言葉を少しやさしくしてみてはいかがでしょうか。

論理で理解してもらう。
道理で心に問いかける。
そして、大いなる存在に抱かれている感覚を共有する。

ちなみに「やまとことば」に関しては、辞典がありますので、興味ある方は手元に置いてみてはいかがでしょうか。

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