真面目な組織ほど「悪意なき仲間はずれ」が起きる。

仲間はずれにしているつもりはない、でも、メンバーの中には、阻害されていると感じている人がいるかもしれません。
特に、一丸となるチームをつくりたいと、張り切っているリーダーのもとで、そんな人が出る危険性があります。

「悪意なき仲間はずれ」とはどんなもので、どのように起きるのでしょうか?

その悲劇は、リーダーの「メンバー間に温度差がある」という悩みから始まります。

「メンバーの◯◯さんが輪に入ってこない」…そんな悩みを持つリーダーは結構いると思いますが、その考え方が輪に入れない人を作っているのです。

「描いている輪が小さい」ということです。

よく、組織は「2:6:2」と言われます。やる気があるのが2割、普通が6割、そして2割ほどやる気がない人がいるという経験則です。
ちなみに、下の2割を切っても、残ったメンバーから下の2割が生まれると言われています。
ということは組織レベルは下がることを意味します。

ちなみに、働き蟻のコロニーも同じような構造になっているそうです。
その理由は、稼働率が高すぎると、コロニーに危機が訪れた時に対応できないため、ゆとり要員を確保しているというから驚きですよね。

どうやら生物の集団では、温度差があった方が健全だということです。
だから「輪に入らない」と悩むことは損なことなのです。リーダーが嘆けば嘆くほどに、部下は、輪に入れなくなり、事実上の仲間はずれが生まれのです。

これが、向上心ゆえに引き起こされる「悪意なき仲間はずれ」という意味です。

この不条理を防ぐためには、「2:6:2トータルで仲間」と、大きな輪を描くことが大切だと思います。

日本書紀に、この件に関して洞察を与えてくれる神話があります。
「天照大神」が岩戸に閉じこもってしまい、どんなに説得しても聞き耳を持ってくれません。神々が集まり対策を考える中で、思兼神という神がユニークな案を提案します。岩戸の外で皆んなで楽しく踊るというアイデアです。
そのアイデアがクリーンヒットを放ちます。楽しそうに踊っている神々が気になり、ついに天照大神は岩戸を少し開けてしまい、そのタイミングに天手力男神という剛腕の神が岩戸をふっとばしたという神話です。

これが、もし天照大神を説得したり、強引に引っ張り出したりしたら、意地でも出てこなかったでしょう。

組織づくりに情熱を持つリーダーほど、「みんなを一つにしたい」と願いますが、その想いが強すぎると、知らず知らずのうちに「輪に入れない人」を生み出してしまうことがあります。
全員を同じ熱量に揃えることではなく、温度差を含めてチームだと受け止めることではないでしょうか。

「輪に入らない人がいる」ではなく「輪が小さすぎたのかもしれない」…そんな視点を持ってみてはいかがでしょうか。
 
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